可愛い北欧、フィンランドのクリスマス!素朴な料理メニューで祝う、静かで暖かな楽しみ方
昔は決して裕福ではなかったフィンランド。
寒くて暗く、長い冬。
そんな冬の真っ最中のクリスマスは、柔らかい部屋の明かりやキャンドルが癒してくれます。
暖かい家で、ただのんびりと家族と一緒に過ごす時間が、心にも体にも染みるのです。
今回はそんなフィンランドの、素朴なクリスマス料理をご紹介します。
クリスマスが近くなると、お肉売り場には豚肉の塊がゴロゴロと並んでいます。
家族が集まるクリスマスですので、メインになる豚肉の大きさも、家族の人数によって大きさが変ってきます。
我が家は5-8kgの豚肉を毎年購入し、自宅のオーブンでじっくり時間をかけて焼きます。
フィンランドのオーブンはとても大きいので、大きなお肉の塊も入ります。
しかし中には、オーブンに入るの?と、目を疑う程の大きなサイズも売られています。
自分で塩付けにする方もいるのでしょうが、店頭に売られている豚肉のほとんどは塩漬けになっています。
美味しくジューシーに仕上がるコツは、以下の通りです。
せっかくの大きなお肉がパサパサにならないように、専用の透明の袋に豚肉を入れて焼くと乾燥防止になります。
長時間焼くとは言え、中まで火が通っているか不安になりますよね。
お肉用の温度計を刺して中の温度が80-90度に達すると取り出し頃です。
その後、表面の脂身を剥がしてマスタードを塗ります。
パン粉またはライ麦粉を降り掛け、クローブを刺し、再度焼いて完成。
焼き汁でソースを作り、冷めたハムをナイフで切って食べます。
日本のお正月のお節料理のようにクリスマス後も食べるのですが、同じ味に飽きてしまった方は豆スープの具として使ったりと、余すことなく最後まで頂きます。
豚ハムと一緒に食べる料理として野菜のキャセロールも欠かせません。
昔、じゃが芋が主流になる前に人々が食べていた黄色い色をした西洋カブ。
このカブを使ったキャセロールは、隠し味に生姜が入っています。
甘みを増すためにひと晩寝かせて焼く「じゃが芋のキャセロール」、人参とお米を混ぜたオレンジ色がとっても綺麗な「人参のキャセロール」などが一般的です。
赤紫が魅力的な赤ビーツのキャセロールも登場します。
それぞれ味や触感も違うので、どれも欠かせないキャセロールです。
作ってみると意外と簡単で、昔から身近にある材料で出来るのです。
サーモンのゼリー、スモークサーモン、バルトニシンの酢漬けなど魚料理も登場します。
酢漬けはスパイスベースのものや、トマトベース、マスタードベースのものなど様々な種類があります。
酸味の効いたサワーライ麦パンの上に乗せても、相性ピッタリです。
土地柄、冬場は葉野菜が育ちにくいフィンランド。
サラダの具になるのは根野菜。湯でた赤ビーツ、じゃが芋、塩付けピクルス、湯でた卵、林檎など。
このサラダのドレッシングは、何と生クリームベースのものです。
泡立てした生クリームに酢・塩・砂糖を混ぜ、仕上げの色付けにビーツの汁を数滴垂らします。
そうすると可愛らしいピンク色に変身します。
北フィンランド、ラップランド地方ではトナカイ飼育者が多く、クリスマスのメインデッシュとして豚ハムではなく、トナカイ肉のオーブン焼きをする家庭もあります。
マリネードしたトナカイ肉を、野菜と一緒にオーブン焼きして食べています。
新鮮なお肉なので臭みもなく、柔らかくジューシーに仕上がります。
素材の味を味わえるフィンランドのクリスマス料理。
寒い冬を越すためには食べる事も大事ですが、それと同時に、光がある日中は散歩やスキーなど、体を動かす事も重要です。
また、クリスマスの時は先祖のお墓参りにも行きます。
墓地には家族が持って行ったキャンドルに灯りが灯されて、とても暖かい雰囲気なのです。
外から帰ってきたら暖かいサウナでリラックスしたりと、昔からされてきたことが変わらず今でも受け継がれています。
皆さんも、静かで暖かいクリスマスが迎えられますように。
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フィンランドの北の小さな村ラーヌヤルビに住んでいます。
五感を感じながら、ゆっくりとした生活を心がけています。
● Kassun koti HP
http://www.kassunkoti.fi/
- 我家ではフィンランドで田舎暮らし体験をしたい方のホームステイを受け入れています。
● 日々の暮らしが分かるブログ Kippis! from Finland
http://kippisy.exblog.jp/
● 北欧雑貨のお店 Kassun kauppa
http://kkauppa.exblog.jp/
- 北欧レトロ雑貨や布の販売
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