気分は航空機パイロット!国内エアラインのコールサイン・コードの命名ルール (1/2)
空を行き交う航空機、それぞれに便名が付けられていますね。
今回は、そんな航空管制における便名の呼び方をご紹介します。
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旅客は航空機を利用する際に、ANA621便とかJAL1861便など「航空会社略称+便名」で呼びます。
しかし航空管制の世界では、管制官とパイロットの交信の際に、コールサインと呼ばれる名前でやり取りします。
このコールサインですが「航空会社略称+便名」で、我々旅客が使う構成と同じなのですが、航空管制ではコールサインは識別信号とも呼ばれ、本来のエアライン名では呼びません。
例えば、ANA(エーエヌエー)621便ですが「エーエヌエー・シックス・ツー・ワン「とは呼ばず「オールニッポン・シックス・ツー・ワン」と呼びます。
我々が一般的に使う航空会社の名前ではなく、航空管制の中で、置き換えられた航空会社名と理解いただければ分かりやすいと思います。
- 全日空:オールニッポン+便名
- 日本航空:ジャパンエアー+便名
- スカイマーク:スカイマーク+便名
- スターフライヤー:スターフライヤー+便名
- エア・ドゥ:エアドゥ+便名
- ピーチ:エアピーチ+便名
- スカイネットアジア(ソラシドエア):ニュースカイ+便名
- バニラ・エア:バニラ+便名
国内の航空会社はコールサイン名を聞いただけでどの航空会社名が分かると思いますが、海外では連想もつかないコールサインが存在します。
どことなく格好いい名前の航空会社もご紹介しておきましょう。
- スピードバード:英国航空(イギリス:ブリテッシュエアウィエイズ)
- ダイナスティー:中華航空(台湾:エアチャイナ)
- ザナドゥ:エアアジアX(マレーシアのLCC)
ANAやJAL。
それぞれの頭文字を略した3文字と思われる方も多いと思いますが、実は国際機関によって決められたコードなのです。
まず、ANAやJALといった3文字(3レターと呼びます)は国際民間航空機関(ICAO:International Civil Aviation Organization)で決まったコードになっています。
また、ICAOとは別に国際線を運行する航空会社などの業界団体として、国際航空運送協会(IATA:International Air Transport Association)も、ICAOと同じくエアラインのコードを定めています。
ICAOは3文字(3レター)ですが、IATAは2文字(2レター)で表されます。
全日空はIATAのコードではNHとなり、日本航空はJLとなります。
日本航空のJLはどこと無くイメージが掴めますが、全日空のNHは「なぜNHなのか?」という疑問を持つ方も多いと思います。
全日空の前身となった会社は日本ヘリコプターという会社で、IATA加盟時に、日本ヘリコプターの名称で加盟し、その頭文字2文字を取ってNHという事になります。
社名は変わりましたが、NHの2レターを継承しているのです。
当然、IATAに加入するエアラインは多く、名前が被ってしまう可能性もあるので、エアライン名とIATAの2文字が全く一致しないエアラインも存在します。
最近設立されたエアラインはこの傾向がある様で、例えばピーチなどはIATAの2文字ではMM、スカイマークはBCと、こちらも2文字ではエアライン名が連想できないですね。
国際線のチケットなどではIATAの2文字がよく使われているので、機会があればチケットをご覧になってみてください。
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