てんとう虫マークでおなじみ!イギリスの人気絵本「レディーバード・ブックス」の魅力
イギリスで親しまれている人気絵本「レディーバード・ブックス(Ladybird Books)」を徹底解説!子どもだけでなく大人にも愛されていて、古いポケットサイズのものはコレクタブル。近年出版されたブラックユーモア満載の大人向け絵本にも注目!
今回ご紹介するのは、絵本やヴィンテージ雑貨のコレクターにはよく知られているイギリスの Ladybird Books(レディーバード・ブックス)。
レディーバードとは、イギリス英語でてんとう虫のことで、かわいらしいてんとう虫がトレードマークになっています。
現在でもレディーバード・ブックスとして子ども向けの絵本が出版されてはいますが、1940年から1999年までに印刷されていたタテ18 cm×ヨコ11.5 cmのポケットサイズの絵本はコレクタブル。
コンディションがよいものになると高額で取引されることもめずらしくありません。
ハードカバー、オールカラーでありながら廉価で販売されていたレディーバード・ブックスは、フランス語やドイツ語、アラビア語などの言語にも翻訳されており、世界中の子どもたちに親しまれていました。
あまり知られていませんが、日本語版も出版されています。
レディーバード・ブックスの歴史は、イギリスの出版社 William Hepworth(ウィルズ&ヘップワース)が1914年に「レディーバード」という名前で子ども向けの本を出版したことにはじまります。
1967年に出版された「Key Words Reading Scheme(キーワード・リーディング・スキーム)」シリーズが爆発的な売り上げを記録し、イギリス国内の幼稚園や小学校では、字を覚えたての子どもたちに本を読む習慣を身に着けさせるための教材として広く利用されました。
物語だけではなく、歴史や地理、自然科学、身近な疑問など、あらゆるテーマを分かりやすく解説した「Learnabout series(ラーンアバウト・シリーズ)」は、子どものみならず大人も楽しめる充実した内容となっています。
クラシック・レディーバード・ブックスと呼ばれる1940年から1970年頃までに出版された絵本は、コレクタブル。
この本で育ったという世代が幼い頃を懐かしんで、または、ヴィンテージコレクターたちがそのレトロなイラストに惹かれて集めていることが多いのだとか。
子どもたちの手に触れる絵本という性質上、コンディションのよい物はとてもレアで、コレクターたちの垂涎の的。
古書店や蚤の市での売れ筋商品のひとつで、安い物ではワンコインで買えるという敷居の低さも魅力となっています。
この絵本で育った世代のために「Ladybird Books for Grown-Ups」シリーズが2015年から発売されています。
「How It Works: The Mum(お母さんって何する人)」や「The Ladybird Book of the Hipster(時代を先取りする人)」など、子どもの頃に実際に手に取ったであろう絵本が大人向けにアレンジされています。
オリジナルのイラストはそのままに、それに沿ったウィットに富んだジョークが随所にちりばめられた文章が笑いを誘います。
本文の一部をご紹介しましょう。
イギリス的、皮肉たっぷりのブラックジョークが炸裂します。
レディーバード・ブックスを手にとってみたいと思ったなら、国内外のフリマ・オークションサイトやアマゾンUKなどでも購入できるので、興味のある方はチェックしてみてください。
イギリスを訪れる機会があれば、お土産にもぴったりです。
「Ladybird Books for Grown-Ups」シリーズは、大抵の書店で販売されています。
また、「クラシック・レディーバード・ブックス」を探しに蚤の市やアンティークショップに出掛けてみてはいかがでしょうか。
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旅行とマーケット・蚤の市めぐりが大好きな庶民派ロンドナー。
コレクションのヴィンテージ食器を眺めている時に幸せを感じます。
ロンドン発 -庶民的生活-
http://workingclass.blog109.fc2.com/
Travel.jp「たびねす」にてガイド記事執筆中
http://guide.travel.co.jp/navigtr/707/
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