『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』ロケ地 関西大学で紡がれる最高純度のラブストーリー
福徳秀介原作の珠玉の恋愛小説を映画化。関西大学を舞台に繰り広げられる純愛ストーリーが、観る人の心を揺さぶります。
福徳秀介の初の恋愛⼩説を、主演・萩原利久、ヒロイン・河合優実で実写映画化。映画『今⽇の空が⼀番好き、とまだ⾔えない僕は』が、2025年4月より全国公開される。
映画公開に先立ち、第37回東京国際映画祭のコンペティション部門への出品が決定!一足早く見た感想を紹介する。
[引用]https://2024.tiff-jp.net/ja/lineup/film/37002CMP12
見どころ
大九明子監督の作品を、見たことがある人ならまず「また、ヤラレタ...」と見終わった瞬間に、高鳴る胸をおさえるだろう。そして、大九監督の作品をはじめて見る人は、この“ 大九沼 ”に落ちること間違いなし、そう言い切れる今年一番の傑作。
しょうじき、恋愛ものを好んで見ない私でも(むず痒いし、恋愛ものになるとイマイチ感情移入ができないので...)、この作品にはどっぷりハマってしまった。
というのも、大九監督ならではの、人の内面を赤裸々にする痛々しさが、単なる恋愛ものとは一線を画しているからに違いない。それに加えて、率直に好意を表す「あの二文字」すら言えない、とことんピュアで不器用な登場人物たちで物語が成り立っているからだ。
その代表格ともいえるのが、主人公である大学生・小西(萩原利久)。晴れた日も、周囲の目から自分の姿を隠すように傘を欠かさない小西が、同級生の花(河合優実)と出会い少しずつ変わっていく。セレンディピティを繰り返し、小西と花が絆を深めるやり取りは微笑ましい。そして、二人が遭遇する衝撃的な出来事がこの映画のカギであり、この物語は間違いなく二人のもの。
しかし、小西の唯一の友達である個性派男子・山根(黒崎煌代)や、バイト仲間のさっちゃん(伊東蒼)の存在がなくてはこの世界観は成り立たないだろう。
特に、さっちゃんの恋に対する真っすぐさが、とても眩しく気持ちがいい。さっちゃんが思いのたけをぶちまけるシーンは、思わずコブシを握って応援したくなるほどだ。
詳しくはネタバレになるので避けるが、さっちゃんとさっちゃんが思いをぶつける相手と、多くの人がどちらの視点でも思いを巡らせるに違いない。このシーンを思うと、映画を見てから半月ほど経った今でも胸が締め付けられる。
また、映画のロケ地として、原作の舞台である関西大学が実際に使われている点も注目だ。大学施設と周辺の商店街、そして数百人に及ぶという関西大学の学生らエキストラが、作品全体に瑞々しいリアリティーを与えてくれている。
小西が、登ったり下ったりする度に都度その心を変化させていくのが、印象的な『法文坂』。
山根が、傘をたたみ清々しい表情で坂を駆け上がっていく小西を見かけて、ニヤリとする『図書館』。
花の大切な場所であり、小西に心を開いた瞬間を、垣間見ることができる『博物館』。
小西が花と偶然の再会を果たして、他愛のないお喋りをしながら歩く『商店街』に、別れが名残惜しく「バイバイ」を繰り返す駅までの道のり。
現地に行ったら、ああ...ここが...! と思い出さずにいられないだろう、印象的なシーンは各景色とセットになっている。
映画を見たその足で、電車に飛び乗って聖地巡礼、なんて人も多発しそうだ。もちろん旅のBGMは、スピッツの『初恋クレイジー』で決まりだろう。
2025年4月の公開が今から待ち遠しい。
映画『今⽇の空が⼀番好き、とまだ⾔えない僕は』
公開時期:2025年4月
監督・脚本:大九明子
出演:萩原利久、河合優実、伊東蒼、黒崎煌代、安齋肇、浅香航大、松本穂香、古田新太
原作︓福徳秀介「今⽇の空が⼀番好き、とまだ⾔えない僕は」(⼩学館刊)
©2025「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」製作委員会
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