皮膚科医に聞く!夏の肌トラブル「あせも」「汗荒れ」原因と対処法

汗をかく初夏から夏シーズンに増える、かゆみ、あせも、汗あれ。肌トラブルの原因は意外と乾燥かもしれません。かゆみを予防する方法や、かゆい時の対処法を医師が解説。

執筆者: LATTE COLUMN
「汗をかくとかゆい…」大人のあせも、汗荒れに注意!

気温が高くなり汗をかく初夏から夏シーズン。

夏に肌のかゆみを感じたら、汗による肌トラブルを引き起こしている可能性があります。

かゆいと思ってかきむしると、重症化して治りにくくなることも…。

 

今回は、夏の肌トラブルの原因・予防方法・対処法を、よしき皮膚科クリニック銀座の吉木伸子院長に伺いました。

 

 

夏の肌トラブルになりやすい人の特徴

さっそくですが、あなたは以下の生活習慣でいくつ当てはまりますか?

当てはまる数が多いほど、夏の肌トラブルを引き起こしやすくなります。

 

夏の肌トラブル危険度をチェック!

 □ 他の人より汗をかきやすい
 □ 敏感肌だと思う
 □ 日中は外回りが多い
 □ 激しいスポーツをする
 □ 冬でもよく汗をかく
 □ サウナ等、汗をわざと出すようなことを頻繁にしている
 □ 肌がかぶれることがよくある
 □ 汗をかいてもそのままにしてしまう
 □ 暑いところで作業する
 □ 制服等で蒸れたりこすれたりしやすい服を着る

 

監修:ユースキン製薬、よしき皮膚科クリニック銀座 

 

夏の2大肌トラブル「あせも」「汗あれ」の違いとは?
あせもの原因と症状

夏に起こりやすい肌トラブルの1つ「あせも」とは、運動や急激な発汗で大量に汗をかくことによって、汗を排出する管(汗管)が塞がってしまい、汗が詰まってしまうことで肌の表面に水疱ができる状態を指します。

吉木先生によると、かかなければ数日で自然治癒することが多いとのこと。

 

汗あれの原因と症状

2つ目の肌トラブル「汗あれ」とは、乾燥した肌や皮膚が痛んでいる部分に汗をかくことで、汗に含まれているアンモニアなどの成分によって、肌に刺激を与えチクチク・ピリピリとしたかゆみが生じる状態のこと。

原因は、夏の皮膚乾燥によるものから、間違えたスキンケアによって角質層を傷めていることが考えられます。

 

 

腕の内側のかゆみは、汗が原因のことが多いそうです。
重症化させないためには、常に肌を清潔にするよう心がけ、保湿による初期ケアで予防することが大切です。

 

汗による肌トラブルを予防する方法
肌を清潔に保つ

常にタオルやガーゼを持ち歩き汗をこまめに拭く、大量に汗をかいたら清潔な衣服に着替える、1日にかいた汗はしっかりと洗い流すなど、肌を清潔に保つよう心がけましょう。

 

ただし、入浴中にゴシゴシと強くこすって洗うと、肌が乾燥したり傷がつき、汗による肌トラブルを招く可能性があるため注意してください。

 

通気性の良い衣類を着る

汗をかきやすい部分の風通しを意識して、通気性の良い衣服を身につけましょう。
特に汗をかきやすいのは、首、髪の生え際、関節の内側(ひじの内側、膝の内側)、お腹のベルト周り、下着があたる部分、背中、太ももの後ろなど。

 

入浴後の保湿ケアを行う

夏だからといって、入浴後にボディケアをしないのは厳禁。

入浴後の肌は急激に乾燥し、肌のバリア機能が低下することで肌トラブルが起こりやすくなります。

 

夏であっても洗いっぱなしにするのではなく、ボディクリームやローションを使って適度な保湿ケアを心がけましょう。

 

夏はお風呂上りでも汗をかくので、ボディケアにストレスを感じる方も多いのではないでしょうか。

そこでおすすめなのが、さっぱりとした使い心地のジェルタイプ。

肌にすーっと伸びて、不快なべたつきがないので、夏場でも快適な使い心地です。


 

汗で肌がかゆくなってしまった時の対処法
市販の治療薬を塗る

吉木先生によると、かきむしらなければ数日で自然治癒することが多いですが、かゆみが強い場合は、市販のあせも治療薬やかゆみ止めでケアするのがおすすめです。

 

摩擦のない服を着る

服がこすれることで、よりかゆみを感じてしまうため、摩擦の少ない衣類を着ましょう。

首元やお腹まわりにかゆみを感じる場合は、襟の付いた服やベルトなどに注意してください。

 

かゆみが続く場合は皮膚科へ

かいて血が出たり、自分でケアをしてもかゆみが続く場合は、皮膚科を受診することをおすすめします。

放っておくと重症化することもあるので注意が必要です。

 

 

あせも、汗荒れ…汗による夏の肌荒れを予防しよう

エアコンや入浴後など、夏の肌は乾燥と隣り合わせ。

暑いからと言って保湿ケアを怠ると、肌トラブルを招くきかっけになるのです。 

 

汗によるかゆみや肌トラブルを防ぐためにも、常に清潔に、そして夏でも保湿を心がけましょう。

 
 

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