辛い「火鍋」を食べることで得られる薬膳的効果効能を紹介。体を温め、気血の巡りを良くしてくれるので、寒くなる季節にお勧めです。ただし、ほてり・のぼせ・吹き出物が気になる人は麻辣は控えめに…。
こんにちは、国際中医薬膳師の茂呂麻子です。
みなさん、火鍋を召し上がったことがありますか?
「火鍋」という言葉を調べてみると「中国人の食文化において広く知られる辛味の強い鍋料理である」とあります。
実は火鍋というのは1種類ではなく、地方によって入っている食材が少しずつ変わります。
食材は違うけれど「辛味」のお鍋である、それが火鍋です。
「辛味」にはどんな働きが?
なお、「味」には共通の特徴があります。
みなさんがよくご存知の「疲れた時には甘いモノ」といったように、それぞれの「味」にはおおよその共通の働きがあるわけです。
では「辛味」にはどんな働きがあるかと言うと、辛い味には発散力があり、気と血を巡らせるという働きがあります。
火鍋は体を温め、気血の巡りを良くしてくれる効能を持っているわけです。
通常私たちがお店などで目にしてイメージする火鍋は、いわゆる「白湯(パイタン)」と「麻辣(マーラー)」の2種類からなる鍋です。
麻辣の方が辛く、白湯は鶏などでダシをとり、そこに食材を入れて食べます。
この場合は、やはり麻辣の方が元々の「辛味の強い鍋」ということになると思いますが、その鍋に入っている食材が実はお店によって少しずつ違います。
また、火鍋セットの類もよくよく見てみると、商品によって入っているものが違います。
中には、薬膳食材が一切入ってないような火鍋セットもありますので、ご購入の際にはきちんと中身をチェックしてくださいね。
さて、そんなちょっとずつ違う火鍋ですが、共通して入っていることが多い食材もあります。
- クコの実
- 棗(なつめ)
- 龍眼肉(りゅうがんろう)
- 党参(とうじん)
特に、クコの実と棗に関しては、日本で売られている火鍋セットや日本で食べられる火鍋専門店にはだいたい使われている食材です。
クコの実
棗
上でご紹介した共通して入っていることの多い食材には、次のような効能効果が期待できます。
「潤い(陰)」を補ってくれる
「陽」と「気」を補ってくれる
「血」を補ってくれる
「気」を補ってくれる
この4つだけでも「陰」「陽」「気」「血」をバランスよく補ってくれています。
そして、これらの食材が使われているお鍋にたくさんのお野菜が使われますので、身体の調子が良くなり、気血の巡りが良くなって代謝も上がります。
食べた後、お肌の調子が良いと感じるのは、代謝を上げながら、バランスの取れた食材の摂取ができるからでしょう。
ただし、注意してほしいこともあります。
実は、お店によっては入っている薬膳食材のほとんどが身体を温めるパワーが強いものが多いことがあります。
そして、火鍋には羊肉が使われる事が多いようです。
「ほてり・のぼせの強い方」「吹き出物が出ている方」は、麻辣は控えめに…
羊肉は、お肉の中でもダントツで身体を温めてくれます。
そんな温めるパワーの強いお鍋を「ほてりやのぼせの強い方」や「吹き出物がたくさん出ている方」が食べてしまうとその「ほてりやのぼせ」、「吹き出物」の症状が強く出てしまうケースがあります。
そんな症状をお持ちの方が火鍋を食べる時は、麻辣より白湯の方をたくさん食べることをお勧めします。
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