こんにちは、リングプランナーの飯田です。
ヨーロッパで「花嫁が生涯幸せな結婚生活を送ることができる」と語りつがれているおまじない、『サムシングフォー』をご存知でしょうか?
花嫁が結婚式当日に「なにか古いもの」「なにか新しいもの」「なにか借りたもの」「なにか青いもの」の4つを身につけると、かならず幸せになると言われています。
サムシングフォーの由来は、次の「マザーグース」の歌にあります。
Something old, Something new, Something borrowed, Something blue, And a silver sixpence in her shoe.
訳)なにかひとつ古いもの、なにかひとつ新しいもの、なにかひとつ借りたもの、なにかひとつ青いもの、そして靴の中には6ペンス銀貨を。
現代の西洋スタイルの結婚式の原型は、19世紀ごろ、ビクトリア王朝時代に確立されたと言われてます。
その頃、英国で流行していたマザーグースの歌。
ヨーロッパでは、200年以上前から花嫁の幸せを願うおまじないとして、結婚式に取り入れられてきました。
しかし、サムシングフォーの古い解釈は、現在とは異なっていました。
その理由は、当時のヨーロッパでは「女性の人権」という概念はなく、結婚とは、一族の権力をさらに強くするための手段、つまり政略結婚であったためです。
花嫁が金、銀、財宝を身にまとうのも、権力を世間に示すものでした。
つまり、サムシングフォーは、「一族の繁栄」、「永き結婚によって、父親の政略的成功」を願ったおまじないでした。
その後、「ビクトリア女王とアルバート公のように、単なる政略結婚を超え、仲睦まじい夫婦になりたい」と思う女性が増えたことにより、サムシングフォーの解釈は「花嫁の幸せ」のおまじないに変わりました。
ここからは、それぞれ詳しくご紹介致します。
「祖先から受け継がれてきた財産」これから始まる新しい生活を豊かに送れるように、祖先から伝えられたものを受け継ぎます。
祖父、祖母や父、母から譲られたジュエリーは日本でも一般的になっています。
「これから始まる新たな生活への一歩を踏み出す」との願いを込め、新品のものを身につけます。
譲られたジュエリーをリフォームすることで、オールド&ニューを同時に手に入れる方もいます。
「幸せな結婚生活を送っている人の幸せにあやかる」という意味で、すでに結婚している友人などに、ベールやハンカチ、アクセサリーなどを借りるのが一般的です。
「花嫁の清らかさと誠実な愛情」という意味で、「青い鳥」でお馴染みですね。
青は幸せを呼ぶ色、忠実・信頼を象徴する色と言われており、聖母マリアのシンボルカラーとして知られています。
また、花嫁の純潔や貞操、清らかさを表すことから、サムシングブルーは人目につかないよう身につけるのがいいとされ、結婚指輪の内側に青い宝石を入れるのもお勧めです。
自分たちの結婚式に取り入れるアイテムや演出物の準備は、思いの外大変な作業となります。
そんな苦労を乗り越え、楽しい思い出作りにする為にも、その意味を理解しておきたいものです。
両家の両親や兄弟・姉妹・親戚、そして大切な友人やゲストの方にも感動と喜びが増えるような、自分たちだけのサムシングフォーを探してみてはいかがでしょうか。
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