「自分へのご褒美」は本当に必要なの?ただの欲望を正当化しているケースも…。本当に自分へのご褒美になる例として、世界で一つだけのオリジナル指輪作りを提案します。
こんにちは、自分でコンセプトから制作まで行う”田流派”の手作り指輪工房「リンプラ」の飯田馨です。
皆さんは、いつも頑張っている自分にご褒美していますか?
当工房でも、自分が身に着ける指輪だからこそ、自分の想いを込めて作る人もいます。
とても素敵な自分へのご褒美指輪です。
ですが、この「自分へのご褒美」というのは危険な言葉とも言われています。
「自分へのご褒美が必要な理由とは?」「どんなご褒美がお勧めなの?」といったことについて、今回はお話ししたいと思います。
実用日本語表現辞典では、「自分へのご褒美」は、次のように定義されています。
つまり、いつもはできないような非日常体験に出費して贅沢を味わうことを、頑張った成果としてOKする行動を言います。
女性の場合、人気のあるご褒美と言えば、食事・ファッション・旅行です。
「自分へのご褒美」ですから、このときばかりは思い切ることができます。
ここで重要なのは、単なる「浪費」や「衝動買い」と「自分へのご褒美」を一緒に考えている人がいるという事実です。
自分の浪費癖を正当化する理由として「自分へのご褒美」を使う。
これが、「自分へのご褒美」の問題点であり、危険な言葉と言われる所以です。
心理学では「確証バイアス」といって、自分の考えや行動や判断に、理由づけをするために外側から自分の意見や考えに合う情報だけを受け入れることを意味します。
そのひとつの理由づけが自分へのご褒美で、自分を労う行動を自己正当化することができるのです。
また、同じく心理学には「認知的不協和」という理論があります。
これは、人は、自分の中で矛盾する2つの事柄に同時に出くわした場合、浮かんでくる不快な感情を解消するために、自分の行動や態度を変えようとするという考え方です。
この場合でいうと、”頑張る自分”と”自制心のない自分”との調和を保つことができないため、その解消として「自分へのご褒美」を理由づけて、単なる「浪費」や「衝動買い」を正当化してしまうのが問題なのです。
「自分へのご褒美」は本当に必要なのでしょうか。
私は、必要だと考えます。
人はモチベーションが上がると、やる気を出させる神経伝達物質「ドーパミン」が活性化されます。
ドーパミンは、目標を決め、計画を立てる段階から分泌されます。
そして、実行に移されると、ドーパミンの分泌量もさらに増え、気分が高揚して、やる気が向上します。
また、何かをやり遂げ達成したときの幸福感にも、ドーパミンが影響しています。
ところが、困ったことにドーパミンをずっと維持することはできません。
そこで、上手く使いたいのが、「自分へのご褒美」です。
本来、「自分へのご褒美」とは、次の新しいことに始める意欲や取組途中のモチベーションを維持するために、ドーパミンを分泌させるための行動なのです。
高級な美味しい食事・趣味や旅行など、自分へのご褒美のタイミングや回数も、人それぞれだと思いますが、節目ごとに「自分へのご褒美」をすると効果があります。
ですが、非日常体験・特別感を継続するのは難しいと感じる人もいます。
私がそうでしたが、段々ハードルが上がり、遂にご褒美ができない時があると、モチベーションが下がり、そのため、またご褒美ができなくなり、さらに下がる悪循環のスパイラルに陥りました。
そのときに、「自分へのご褒美」には、もう一つの問題があることに気づいたのです。
先程、自分の考えや行動や判断に、“理由づけ”をするために外側から自分の意見や考えに合う情報だけを受け入れる「確証バイアス」についてご説明しましたが、他人軸から与えられた「自分へのご褒美」を継続するのは限界があったのです。
本当に必要なのは、自分軸の「自分へのご褒美」だったのです。
自分で作る指輪は、自分軸の「自分へのご褒美」のひとつです。
なぜ、自分で手作りすることが自分軸なのか?
それは、自分が身に着ける指輪を、想いを込めて自分のために作るからです。
指輪を作る行為は、非日常を体験し、工房で過ごす時間は特別な記憶として残ります。
指輪作りがおすすめな理由2 「指輪が完成するまで、幸福感は続く」
さらに、制作期間が大切なポイントになります。
普通に指輪を買う場合は、買った時点で自分へのご褒美は完結します。
一方、デザインから制作、完成するまでの工程を踏む必要のある手作りでは、完結するまで一定の期間が掛かるので、ひとつの指輪、同じ金額だとしても、自分へのご褒美を複数回に分けることもできるのです。
何よりも「コレが1番」を持つことで、効果の継続が期待できるのです。
つまり、手作りの場合は、自分の好みをより反映することができるので、自分がつけたい指にぴったり合わせたり、デザインが少ないピンキーリングや誕生石のリングなどであっても自分の好みに合わせて作ったりすることができるのです。
どこにも売っていない世界にたったひとつの自分のための指輪を手に入れることができるのです。
自分の想いを込めるのも大切で、指輪を身につけたり、眺めたりするたびにモチベーションが自然と湧いてきます。俗にいう”勝負服”と同じで、ドーパミンを活性化させ、やる気が湧いてくるのです。
このような理由から、自分で作る指輪は、これまでになかった自分軸の自分へのご褒美指輪と言えます。
次の自分へのご褒美には指輪を作るというのも、ぜひ選択肢に入れてみてくださいね。
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