書道の筆って正しい洗い方あるの?寿命を長持ちさせる書道用具のお手入れ方法
こんにちは、書道師範の福田玉庭です。
今回は、書道道具のお手入れ方法についてお話します。
例えば、「筆を洗う」を例にとっても、正しいやり方と言われると、「実際はどうするの?こんなやり方でいいの?」と戸惑う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
せっかく洗った筆も、洗い方次第で、割れて使いものにならなくなってしまうこともあります。
いまいちど、書道用品のお手入れの仕方を確認しましょう。
台所等のステンレス製の流しがお勧めです。
白っぽい洗面台では、墨の汚れが付くと、落ちにくいためです。
- ジャムやインスタントコーヒー等の空きビン
深さは、筆の鋒(毛)の長さよりも高いものがよいです
- 筆を吊り下げるもの
1. 書き終えた筆が、墨を多く含んでいるようなら、まず反古紙(ほごし)(使用済みの書道紙)で余分な墨を書きとります。
2. 空き容器に水を入れ、筆を静かに揺らしながら優しく墨を落としていきます。
20~30回くらい、水がきれいになるまで繰り返します。
- 流水で洗うと、水圧で筆の毛が乱れて、筆が割れてしまいますので注意してください。
- 筆の毛先は、容器の底にこすらないようにしましょう。
3. 墨で汚れた水は、ステンレスの排水口に静かに流します。
4. 汚れた水が出なくなったら、垂直に筆を振って水をきり、優しく手で水気をきるか、反古紙等で軽く水分を拭き取り、筆の毛を整えます。
5.風通しのよいところに下げて、乾かします。
6. 数時間後、翌日等、気づいた時に再度簡単に洗うともっと良いです。
下げて乾かすことで、墨が筆先の方へ落ちていきます。
そのまま乾かすと、落ちてきた墨で毛先が固まってしまいます。
基本的には洗いません。
1. 反古紙に対して筆を水平におき、穂先をそろえるように、よく拭き取ります。
2. さらに水を含ませたティッシュで、やさしく墨を拭き取ります。
3. そして、キャップをして保存します。
反古紙で残った墨を拭き取り、スポンジなどで丁寧に洗います。
そして、タオルなどで水を拭き取って、乾燥させます。
毎回水洗いするのは大変な時は、仕上げに硯に水をたらし、ティッシュで拭き取ります。
磨った後は、すぐに紙などで拭くなどして乾かします。
墨は水分が苦手です。
書道道具は動物の毛、石、鉱山物等の天然素材で作られていますので、やさしく、丁寧に扱うことが大事です。
書道道具と長くお付き合いするために、やさしくお手入れをしましょう。
道具を大切に扱えることこそ、書道上達の第一条件です。
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「伝統的な」書道を追求しつつ、書に書画を取り入れたデザインの制作もしています。
古典や歴史を学びながら、日々書道を精進
書道教室「書の庭」を埼玉県越谷市で開塾
ウェルカムボードのネットショップ「あとりゑ玉響」運営
URL http://gyokuteifukuda.com
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