昆布の持つうま味成分と「昆布水」の作り方!出汁を使った脂肪燃焼スープレシピも紹介
こんにちは、昆布料理研究家の岩佐優です。
よく知られている通り、昆布のうまみ成分はグルタミン酸ですね。
このうまみ成分は、1908年に日本人化学者の池田菊苗(きくなえ)さんが発見しました。
そして酸味・甘味・塩味・苦味に次ぐ「第五の味」として世界の注目を浴び、「UMAMI」という日本語がそのまま海外でも使われるようになったのです。
しかし、昆布の味は"うまみ"だけではありません。
出汁を飲むとふぅっと心身が休まりますでしょう?
昆布には心と体を養ってくれる滋味があるのですね。
いわば豊かな海が作ってくれたミネラルたっぷりの独特の味。
化学調味料では、決して再現できない味なのです。
私たち日本人は、この昆布の美味しさを世界で最初に見い出し、何世紀にも渡ってその繊細な味わいを楽しんできました。
しかし戦後、安価な化学調味料の普及で状況は一変します。
出汁を取らない家庭や飲食店が増え、昆布本来の美味しさを知らない日本人が増えました。
出汁の問題だけではなく、日本の食卓自体がおかしな状況になっていますよね。
カロリーは過剰だけれど、本当に体が欲している栄養は足りていないのです。
昆布は日本人の調味料、また、うまみを支える基礎的な食材であり、そして千年以上の歴史のある食品であります。
二年、三年、いやさらに長期間保存をしていても、養分がほとんど変わらず、それでいて水に漬けた瞬間に滋味溢れるうまみを味わえる食材です。
グルタミン酸というものが体に入った時に、一番最初に養分伝達される場所は脳です。
そのため高齢者の介護食や老人食に、このうまみが向いているのではないかという研究結果も出てきています。
フレンチやイタリアンのブイヨンの代わりに、またはブイヨンのベースに昆布水を使うようになったのはいつの頃からでしょう?
昆布使いの認識を大きく塗りかえたのは昆布水の力です。
昆布水とは、なるべく細く刻んだ昆布10グラムに、水1リットルを注いで、冷蔵庫で3時間以上おいた出し汁のことです。
通常の出汁を取るための昆布の半分程度の量で済み、昆布水を使い切っても同じ昆布でもう一度水を替えて使えるという利点があります。
冷蔵庫で2週間ほど保存可能、雑味や粘りが少なくうまみがよく出るという利用方法です。
この昆布水を水代わりに使うことで、料理の味がワンランクアップします。
昆布水を使用した簡単スープレシピをご紹介していきます。
昆布水と昆布ガラを加えた、U(ウルトラ) K(昆布) Revolution(革命)をご紹介します。
- 玉葱大 3個
- ピーマン 1個
- セロリ太いのを 1本
- キャベツ 大半玉
- ホールトマト 1缶
- チキンスープの素 1キューブ
- 昆布水 200cc
- 昆布ガラ 10g分
これを鍋で柔らかくなるまで煮て、好みの味をつけて出来上がりです。
バナナや肉などと一緒に7日間食べ続けると、脂肪が燃焼し最終日には5kg程度は痩せている、という劇的な効果が出る方もいます。
人と人との出会いを繋ぐものが料理なのだと思い知らされます。
料理というのは会話の媒介であって、会話、つまり人間同士が、例えば仲のよい気のおけない友人と楽しむ時間というのが料理でしょう。
味が美味しいのはもちろんのこと、楽しいな、一緒にいてよかったなと思える相手と食事をすることが、「本当に美味しい」ということなのだと教えてくれます。
食事の楽しみを共に分かちあうことは、本当に人生の至福であると思います。
こんなふうに、昆布を始めとした料理や食べ物についてのお話をしていこうと思います。
これから、どうぞよろしくお願いいたします。
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