心理カウンセラー直伝!やる気が出ないときのモチベーションアップ方法

仕事や勉強でやる気が出ない…。心理カウンセラー直伝のモチベーションコントロール術とは?心理学的メカニズムに基づいたやる気の出し方を紹介します。

執筆者: 田中勝悟 職業:心理カウンセラー
やる気が出ないときのモチベーションアップ方法とは

こんにちは、心理カウンセラーの田中勝悟です。

 

「やる気がなかなか出ない…」とお悩みの方は、結構多いと思います。
「やる気を起こそうにもなかなか出ないんだよ」と、仕事をしない理由として挙げている人も多いのではないでしょうか?


ここで、一つ疑問が残ります。

やる気と言うものは、出そうと思って出来るものなのでしょうか?

 

今回はやる気のメカニズムを心理学的に説明し、効率よくやる気を出すコツをお伝えしたいと思います。

 

 

「やる気」について、人間の行動のメカニズムから考えてみる

その前に、人間の行動について簡単に説明しましょう。

 

人間の行動は大きく分けると「行為・思考・感情・生理反応」に分かれます。
車で例えると、行為と思考は車の前輪に、感情と生理反応は車の後輪に当たると、心理学の世界では考えられています。


それでは、車のハンドルを回すのをイメージしてください。
ハンドルを回すと車の前輪が動きます。

後輪は動きません。

それと同じように、行為と思考は簡単にコントロール出来るのですが、後輪に当たる感情と生理反応はなかなかコントロールできないのです。
そのため、イライラや不安・焦りなどの感情を、私たちが直接コントロールすることはできません。

 

行動は自らの意思で行えるが、感情はコントロールできないものである

例えば、横を向くこと(行為)はできます。
今日の朝ごはんを思い浮かべること(思考)もできます。


しかし「すぐに思いっきり落ち込んでください(感情)」と言われると、どうでしょうか?

また「いきなり号泣すること(生理反応)」はできますか?

恐らく不可能なはずです。
つまり、イライラや不安・落ち込みと言った感情は、直接コントロールすることができないのです。
「寂しい気持ちを我慢しても無理だった」「イライラを抑えても無理だった」というのは、上記のメカニズムから考えると当然のことなのです。

感情の上手なコントロール方法は?

しかし、感情を「間接的に」コントロールすることは可能です。

例えば、唾液を意識して出すことはできません(生理反応)。
では、梅干しの味が口の中に広がっている状態をイメージしてみましょう(思考)。

唾液の量が増えてきませんか?


車の前輪が曲がると、その後に後輪がついていきます。
そのため、前輪(行為と思考)を変えると、自ずと後輪(感情と生理反応)も変わるのです。

 

行為と思考を変えることで、感情も変化する

イライラすることは直接できませんが、嫌なことを思い出すとイライラや落ち込んだりします。

そのため、感情をコントロールしたいのであれば、行為と思考に焦点を当てていくことが大切だと言えます。

やる気が出ないとき、どうやってモチベーションアップするか

さて、「やる気」ですが、これは感情に当たるものです。
そのため、前述した通り、やる気を直接コントロールすることはできません。

「なかなかやる気がでない」とき、無理やしてやる気を出そうとしても出てこないのは当然なのです。

となると、どうすれば出てくるのか。
それは行為と思考に焦点を当てていくことです。

 

まずは「何をするか」に意識を向けること

例えば、会社や学校に行きたくない、何だかやる気が出ないという日があります。
そういうときに、「めんどくさいなあ」と思いながらも、起きて、歯を磨いて、ご飯を食べて、着替えて、靴を履いて、駅まで歩いて、電車に乗って…という行為を続ける方が多いと思います。

 

すると、会社が見えてきて、だんだん「もうすぐ仕事が始まるなあ」と意識してきます(思考)。
それにつれて、だんだんと「『仕事頑張るか』と気持ちが切り替わっていった」という経験をお持ちの方は、結構おられるのではないかと思います。

 

やる気がでない場合は、まず行為と思考に焦点を当てて、「何をするか」に意識を向けることです。

やり続けている内にやる気が出てくる場合もあります。

 

何をすればいいか、行為と思考が出てこないときは

どうしても出てこない場合は、その選択は今のあなたの状態に相応しくない場合もあります(疲れているなど)。

そのときは「しっかり休む」「気分転換をする」という行為と思考を意識して行うといいでしょう。

 

やる気が出ないときも、行為と思考でモチベーションアップは可能

このように「行為(何をするか)と思考(どう考えるか)に焦点を当てることが、やる気を引き出していくコツだと言えます。

コツを掴み、やる気が出ないときも間接的にモチベーションコントロールしていきたいものですね。

 
 コラムニスト情報
田中勝悟
性別:男性  |   職業:心理カウンセラー

病院と学校で心理カウンセラーの仕事をしています。
多くの方の幸せに貢献できるようなカウンセラーをめざし、日々勉強中の身です。

少しずつ、成長しているのかな?と迷いながら前に進んでいるという感じです。そんな中で私が感じたことコラムでお伝え出来ればと思っています。