<実話>オカルト研究家を襲った!冷や汗が止まらない不思議な話

オカルト研究家である私・洋子の元には、「怖い話」や「幽霊の話」、「不思議な話」が次々と集まってきます。今回は、私自身の身に降りかかった、京都から始まり東京へと続く不思議な実話をまとめました。

こんにちは。オカルト研究家の洋子です。

今日は、私の身に起こった不思議な話をご紹介します。霊感こそない私ですが、全国の隠れた怖い話を解明するためにあちこちを飛び回っており、旅先で恐ろしい体験をすることもしょっちゅうです。

今回はその中でも、京都の晴明神社や東京の靖国神社といった、日本の歴史的にも恐ろしいゆかりを持つ場所で私が遭遇した実体験をまとめましたので、せきららにお話します。

 

京都の晴明神社で出合った悪霊の話

 

私は当時、一週間ほど京都に滞在していました。


友人と西陣織会館に行った帰り、付近を散策していると晴明神社を見つけたので、行ってみることにしたんです。

晴明神社は、平安時代の有名な陰陽師である安倍晴明が祀られた、歴史のある神社です。気持ちのいい場所かと思いきや、鳥居の前まで来ると、空気がどんよりとしていて、何だか嫌な感じがしました。

「洋子ちゃん、嫌なら行くのはやめた方がいいよ」

友人が心配するくらい、私の足取りは重く、「行きたくない」と心から思いました。一方で、「行かなきゃならない」という使命感のようなものも感じていました。

心とは裏腹に、何かに突き動かされるようにして足は動き続けて、気が付くと晴明神社の鳥居をくぐっていました。神社に入った後も、何かに突き動かされるようにして歩き続けましたが、大きな楠の前でピタッと足が止まりました。

「あの木に触らないと、悪いことが起こる気がする」と、境内にある楠を指差すと、友人は「気持ち悪くなったらすぐ離れるんだよ」と言いました。

この楠は、樹齢300年ともいわれる御神木ですが、楠に触れると光りが射してきた...などということは全くなく、木に触って心が落ち着いた私は、すぐに晴明神社を後にしました。

ここまで聞くと、なんてことはない、ただの奇妙な話ですよね。でも、もっと変な現象が、東京に戻ってきてから始まったんです。

 

京都は霊的なものを連れ帰りやすい怖い場所

 

もともと私は睡眠時間が短く、平均睡眠時間は4時間くらいです。睡眠時間が7時間を超えると、たちまち体調を崩すので、どんなに寒い冬の日でもパチッと目が覚めてしまいます。

しかし、京都から戻ってきてから異様なくらい眠くて、毎日毎日10時間以上、コンコンと眠る状態が、気が付くと一週間ほど続いていました。

しかも、どんなに眠ってもまだまだ眠いんです。どうしたものかと悩んでいた時に、友人の紹介で、整体師Mさんの施術を受ける機会がありました。

Mさんは、身体にほぼ触れない不思議な整体を行うのだと、一足先に施術を体験した友人から聞いていました。

例えば、ひどい肩こりを揉み解して治すのかと思いきや、そうではありません。ベッドに仰向けになった友人の、閉じた目元にMさんが手をかざしただけで、スーッと肩が楽になったといいます。

施術の当日、Mさんにさっそく、「京都から戻ってきてから、ずっと異様に眠いんです」という話をすると、Mさんはジーッと私の頭の斜め上を見た後に、背中に手をかざしました。

そして、「破ぁ!!!」などと掛け声こそかけませんでしたが、私の背中をポンポンッと軽く叩いた後に、Mさんは爽やかに言いました。

「色々ついてきてましたから、とっておきましたよ」

Mさんによると、京都は霊や怪異をはじめ、色々な力がとても強い場所。京都にいる間はいいのですが、京都から出る時には、色々なものを“連れて”帰ってきてしまうことが、あるのだそうです。

 

オカルトスポットに行く時の新たな習慣

 

Mさんいわく、お化けや怪異の多くは、生きている私達に「自分が成し遂げられなかった無念」とか、「できなかった訴え」とかを伝え、この人なら助けてくれるかも、と思った人に喜んでついてきてしまうのだそう。

京都に滞在中に出合った様々な怪異のひとつが、晴明神社で悪霊となって語りかけてきたのかもしれません。Mさんの整体を受けた後は、異様な眠気もおさまりました。

晴明神社での出来事から、Mさんに教えてもらい、新たな習慣にしていることがあります。
オカルトスポットに行く際に、何だか嫌な感じがする時は...

目を閉じて、

両手をまっすぐ頭上にかかげ、

人差し指で全身を囲うようにして自分の周りにバリアーを作り、

心の中でこう唱えます。

「ごめんなさい、お役にたてません! ついてこられても何もできないし、迷惑です!」

この新しい習慣が、さっそく役立ったのは、同じ月に訪れた靖国神社でのことでした。

 

東京の靖国神社で、出合った怨念の話

 

日本の歴史上、怨霊が神として祀られることで浄化された例は少なくありません。


例えば、日本三大怨霊と言われる、菅原道真、平将門、崇徳天皇は、深い恨みを抱えたり悲惨な最期を遂げたりした悲しい歴史をきっかけに、神として祀られるようになりました。

靖国神社も、色んな怨念が溜まっていそうな場所だとは思っていましたが、あんな体験をすることになるなんて...。

その日、私はインド大使館に用事があり、時間に余裕があったため、市ヶ谷駅で下車した後、歩いてインド大使館へ向かうことにしました。

市ヶ谷駅からインド大使館へ行く間には、靖国神社があります。行ったことのある人ならわかると思うのですが、靖国神社を囲う塀は長く、道路沿いにずっと続いています。

その塀の一か所に、『靖国神社』と大きく書かれた場所があります。私の気分が悪くなったのは、その前を通ろうとした時でした。

ズシンッと肩の上に重りが乗せられた様な感覚、次に“ぶあっ”と嫌な汗が出ました。直感的に、「これはまずい、迂回しないと危険かもしれない!」 と思うくらいに。

でも、足が地面に縫いつけられたかのように重く、その場から動くことができなくなってしまいました。そこでふと、整体師Mさんから教わった動作を思い出して、実行しました。

目を閉じて、

両手をまっすぐ頭上にかかげ、

人差し指で全身を囲うようにして自分の周りにバリアーを作り、

心の中で唱えます。

「ごめんなさい、お役にたてません! ついてこられても何もできないし、迷惑です!」

鉛のように重かった足が、スッと動けるようになったので、できる限りの最速で靖国神社の前を駆け抜けました。冷や汗で湿った額に、風が冷たかったのを覚えています。

 

靖国神社の、なかなかとれない怖い“あれ”

 

次の日に、私はちょうど整体師のMさんの施術を予約していました。

身体に不調はなかったけれど、不安に思った私は、Mさんに早速、昨日のことを話しました。

Mさんは、やっぱり「破ぁ!!!」とは言わなかったけれど、苦笑いをした後に呟きました。

「“あれ”はなかなか取れないですから。連れてこなくてよかったですね」

意味深にMさんは言いましたが、霊や怪異といったものがいっさい見えない私には“あれ”が果たしてなんなのか、わかりようがありません。

しかし、Mさんがそう言うのだから、“あれ”を連れてこなくて、本当によかったのだと思います。

 

靖国神社の社務所には、歴史に散った無念の日本兵が現れる

 

この話には、続きがあります。晴明神社に一緒にいった友人の描いた絵が、めでたく賞を受賞して、六本木の展覧会で展示されることになりました。

そこで、友人の友人として知り合ったのが、かつて靖国神社で働いていたRさんでした。

友人は、この間私の身に起こった靖国神社での怖い話を、「そういえば...」とRさんに話し始めました。

「『靖国神社』と書かれた場所の所で...」と言いかけると、その続きを話す前にRさんは何もかもわかったようでした。

Rさん自身は、私と同じく、霊や怪異といったものがいっさい見えないのですが、参拝される方の何人かに言われたことがあるそうです。

「洋子さんの体調が悪くなった場所は、恐らく社務所の辺りだと思います。参拝された方の中にも、『社務所の辺りで、胴体のない日本兵が水を求めて声をかけてきた』とか、『白い煙のようなものが見えた』とおっしゃる方がいます」

そして、「真相は、わからないんですけどね」とRさんは続けました。

私が不思議なのは、なぜ『靖国神社』と書かれたその前でだけ、奇妙な気持ちになったのかということです。

これまでも、お花見の時期に靖国神社を訪れ中に入ったこともありますが、何か不思議な体験をした覚えは全くありません

『靖国神社』と書かれたあの場所(恐らく社務所の前)だけが、どうしてあんなにも怖いのか、いまだに謎は深まるばかりです。

 

三途の川の手前まで行った不思議な実話

 

私は、整体師のMさんの所で、月一回の身体のメンテナンスをしてもらっています。

これは私ではなく、その時にMさんから聞いた怖い体験談です。

某ホテルでアルバイトをしていたMさんは、深夜シフトの休憩時間に煙草を買いに出かけました。

財布を忘れたことに気が付いたので、バイト先であるホテルから5分もかからない、自宅へ財布を取りに戻ることにしました。

しかし、歩いても歩いてもなぜか家にたどり着けません。街灯があったはずなのに、その数もどんどん減っていき、気が付くと、周りを老若男女知らない人に囲まれながら同じ方向に歩いていたといいます。

(あ。俺、死んだんだな)

Mさんは、思いました。自覚すると、自分の手が、白い札を握りしめていることに気が付きます。周りの人もみんな、同じように白い札を持っています。

やがて、しばらく歩き続けるとバスがやってきて、白い札を持った人達がみんな、次々とバスに乗り込んでいきます。Mさんも、つられてバスに乗り込みました。

バスは真っ暗闇の長いトンネルをぐんぐんと進んでいきます。Mさんが車内を見渡すと、全身がビッショリと濡れている人、一人でバスなど乗ったことがないだろう小さな子供もいます。

さらに怖いのが、バスには降車を知らせるためのボタンが一つもありませんでした。

バスは一度も止まることなく、真っ暗闇の中を進んでいきます。そして、ようやくバスが止まったかと思うと、みんなゾロゾロと降りていったそうです。

Mさんも、バスの運転手にバスを降りるよう言われましたが、「このまま降りたら完全に死んでしまう!」 と思い、必死で抵抗しました。

Mさんがあまりに抵抗するので、運転士は白い札を確認して「お前はまだ時期じゃない」と言ったそうです。その次の瞬間、周囲がまるで、ジェットコースターが回転するかのようにグルグルと渦を巻き始めて、針の穴みたいに小さな光が、ずっと遠くのほうで漏れ出すのを感じました。

穴の先が白く光ったかと思うと、視界が開けた目の前に、自宅のベッドの上で泡を吹いたMさん自身が横たわっていました。

(これは、まずい!)

Mさんは、泡を吹く自分にガバッと抱き着きました。次の瞬間、自宅のベッドの上で目を覚ましたといいます。

Mさんの話を聞いた後に、私には次々と疑問が溢れてきました。

なぜMさんは自分が死んだと思ったの?

白い札って何なの? Mさんのと周囲の人の札は何が違ったの?

バスを降りた先にはいったい何があるの?

怖い謎は、深まるばかりです。もっと話を聞きたい! と思いましたが、残念ながら施術の終了時間になってしまいました。

「あれってたぶん、三途の川を渡る手前の体験だったと思うんですよね」

終了直前に言った、Mさんのそのひと言にどうしても好奇心が抑えられず、私は食い気味に尋ねてしまいました。

「なぜ、三途の川を渡る手前の体験だとわかったんですか?」

Mさんは、坊主頭をキラリと光らせてほほ笑みました。

「口で伝えるのは難しいですね。何となく、です」

私はポカンと口を開けて、「そうかぁ、何となくかぁ」と納得するしかありませんでした。

補足ですが、Mさんが当時バイトをしていたホテルは、かつてあった大きな震災の際に避難場所として提供されていました。

Mさんは、三途の川の手前まで行ったというその時以外にも、白い札を持つ人を見かけることが度々あったそうです。

 

さいごに

いかがでしたか? 今回は、オカルト研究家である私が、実際に体験した不思議な話をお届けしました。

不思議な整体をする整体師のMさんにも、特別に許可をもらって、Mさんの身に起こった臨死体験を共有させてもらっています。

信じるも信じないも、全てはあなた次第です。

 

それではまた、次回の怖い話でお会いしましょう。