「今年は、暖冬?」気象予報士が解説!寒い冬になる年の特徴・日本に雪が降る仕組み (2/2)
今シーズンは、暖冬?寒冬?寒い冬になりやすい年の特徴を気象予報士が解説。日本海側と東京では雪が降る仕組みも違います。関東は暖冬でも大雪の恐れあり!歴史に残る記録的な大雪も紹介。
日本の南岸を低気圧が進むと、北からの寒気を巻き込んで、東京にも雪をもたらすことがあるのです。
日本海側は、毎日のように雪が降り続いて地道に積雪を稼ぐのに対し、東京はいわば「一発屋」のような要素があります。
ひとたび条件が整った南岸低気圧が一つ通れば、たちまち記録的な大雪となります。
低気圧は、寒気と暖気がぶつかり合うことで発生・発達するので、むしろ暖冬の方が低気圧は発生しやすく、東京で雪の機会が増えるという見方もできるのです。
このような事情があるため、長期予報で日本海側の雪の量はおおよそ予想ができますが、関東などの雪の量を予想するのはほぼ不可能です。
たとえ暖冬でも、ある日突然、とんでもない大雪に見舞われることもあるので油断できません。
なお、冒頭の1984年は寒気そのものがきわめて強く、例年なら雨で降るべきものまですべて雪として降ってしまったために、東京・高田ともに豪雪となってしまった例です。
では、今年の冬はどうなるのでしょうか?
気象庁の季節予報によると、北日本は暖冬傾向、東・西日本は平年並の可能性が高い予想になっています。
山陰や近畿北部では、豪雪になる恐れもあります。
西日本で冬型が強まり、寒気が西日本を中心に流れ込むような気圧配置になることが見込まれるためです。
ただ、さきほども書いとおり、これは日本海側のお話。
太平洋側の雪に関しては「一寸先は闇」なのです。
備えあれば憂いなし、ですね。
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生き物が大好きな気象予報士&教員&物書き&占い師。生き物はゴキブリも含めすべて好きで、生き物と天気については話し出したら止まりません。ディズニーランド好き、絶叫系好き、激辛好き。
著書
『こんなに凄かった! 伝説の「あの日」の天気』
『気象予報士・予報官になるには』
『気象予報士 (シリーズ“わたしの仕事”)』
『世界一まじめなおしっこ研究所』
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