【犬の気持ち、しつけ】愛犬が目を合わせてくれない、むしろ目を逸らすのはなぜ?
愛犬が目を合わせてくれない!「犬のしつけはアイコンタクトが基本」というのは嘘。イヌの性質を考えたとき、目をそらすのは当然と言えます。
犬と暮らしている方なら、どなたでもこのフレーズを目にしたことがあると思います。
オーナーさんの目をじっと見つめて、次の指示を待っている愛犬の姿…。
私たち人間からすると、「なんてお利口なんでしょう!」と感じる光景です。
ですが、実際は目を合わせるのを嫌がる犬はたくさんいます。
「主従関係ができていないの?」「私のことが嫌いなの?」
こう悩むオーナーさんのために、今回は、犬と人のアイコンタクトについて解説します。
「オスワリやマテなどの指示を出す時に、まずはオーナーさんの目を見てアイコンタクトで自分に集中させてから」
と、言われます。
そのために、「おやつ(またはおもちゃ)を手に持ち、少しずつオーナーさんの目の位置に持って行って、目を見てくれたら与える」という練習をするようです。
確かに、犬はオーナーさんの目を見つめるかもしれませんが、その時の「目を見つめる」という行動に、主従関係や信頼といった意味は全くありません。
例えば、それが目ではなくて「手」や「足」であっても、同じように教えれば、犬は手や足を見つめるようになるでしょう。
本来、犬は目を見つめられることを嫌います。
犬同士が散歩中に挨拶している時、鼻先を突き合わせているうちに、「ギャンギャン!」と吠えあいになっている姿をよく見かけますね。
お互いに顔を少し横に向けながらゆっくりと近寄っていき、目を見つめないようにそっと匂いを嗅ぎ合うのが平和的な挨拶。
ですから、初めから目を直接見つめると、ケンカになってしまうことがあるのです。
犬が目を逸らすとき。
それは、「ケンカする気はないから、平和にいこうよ」というサインです。
決して、「やる気がない」「人を下に見ているから」なんて理由ではないことを理解してあげてください。
アイコンタクトをしていないと指示を聞けない!と思いがちですが、例えばお仕事をする犬を思い浮かべてみましょう。
警察犬・盲導犬・牧羊犬…、彼らは人の目を見つめているでしょうか。
そもそも盲導犬は、目が見えない方々のサポートをする犬なので、アイコンタクトは成り立ちませんね。
アイコンタクトの練習をしなくたって、彼らには私たち人間の声はしっかり聞こえていますし、指示を理解して行動することだってできるのです。
散歩中に立ち止まった時に、ふと見上げてくれた時など、自然と犬の方からアイコンタクトを取ってくれることがあります。
それは、犬にとってオーナーさんが安全で安心できる存在になったという証拠です。
ふとした瞬間に目が合う、そんな自然なアイコンタクトができたときには、にっこりと笑顔を返してあげましょう。
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「イヌと人の笑顔を少しでも増やす!」という目標のために、
Vancouverへ渡航。
現地のドッグトレーナー養成学校で、「おやつや体罰を使わない」
オーナーさんとイヌの絆をつくる というトレーニング方法を学ぶ。
卒業後はドッグウォーカーや、Dog daycare
(犬の預かり施設)に勤務。
帰国後、動物病院での業務を経験。
Dog indexドッグトレーナー 神奈川担当として活動中。
神奈川県内の動物病院にてパピー教室、相談会を担当。
*College of Canine Behavioral Science(Vancouver, Canada)卒業
*動物看護師統一認定機構認定 動物看護師
*愛玩動物飼養管理士
*愛犬飼育管理士
パートナー犬は、2011年生まれのシェルティー。
Kiitos(キートス)♂です。
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