婚約指輪や結婚指輪の定番素材「プラチナ」について。ブライダルリングの材料として好まれる理由や、その歴史と由来、保管やお手入れ方法などの豆知識を紹介。
こんにちは。自由な発想で自分の想いを込める手作り指輪専門家の飯田馨です。
結婚指輪や結婚指輪の素材(金属)といえば、「プラチナ」をイメージされる方が多いのではないでしょうか。
そこで今回は、プラチナが好まれる理由や豆知識をご紹介します。
理由のひとつに、結婚のイメージカラーは「白」が定番であることが挙げられます。
白金と呼ばれるプラチナは、イメージカラーに合っていて、プラチナの「純粋」「希少」「永遠」という3つの特徴も、新しいスタートを始める二人の愛の象徴としてピッタリ当てはまるからです。
日本のプラチナ・ジュエリーの多くはPt900です。
Pt850以上でなければ、プラチナ・ジュエリーとは認められていません。
プラチナの産出国は、南アフリカ共和国などの限られた地域だけです。
また、採出される量は少なく、1トンのプラチナ原鉱石からは、たった3gしか採れません。
しかも、原鉱石から地金になるまでかかる期間は、金は約1週間ですが、プラチナは約8週間必要となります。
毎日肌身離さず身につけていても、変質・変色の心配はありません。
ゴールドでは人目を気にする方もいますが、プラチナの色はシルバーに一見似ており、身につけやすいですね。
また、輝きは控えめながらも、高価なものという満足感があります。
他の国と比べても、日本人はプラチナ・ジュエリーが好きな方が多いです。
約20億年前に、巨大な隕石が地球に衝突して誕生したといわれています。
3000年以上前の古代エジプト第18王朝 (紀元前1567〜1320年)では、ファラオの装身具にプラチナが使われたとされています。
現存する最古のプラチナ製品は、テーベ王の娘で、高位神官のシェペヌペット1世(紀元前720〜656年)の墓から出土した「テーベの小箱」(ルーブル美術館蔵)と呼ばれる化粧箱です。
1735年、スペイン将校アントニオ・ウローラ氏が、南米コロンビアのピント川で発見した金属を「プラチナ・デル・ピント」(ピント川の小粒の銀)と名付けました。
その後「プラチナ」と呼ばれるようになりました。
プラチナは、ごく小さな爪でも宝石を確実に留めることができ、変色することはありません。
また、どのような高温でも酸化せず常に輝きを保ち、紙のように薄く、糸のように細く延びる、折れにくいという特性も兼ね備えています。
他の貴金属と同様、プラチナも傷がつくことはあります。
ただ、傷はついても磨滅することはありません。
身につけない場合には、他のジュエリーが当たらないよう、ジュエリーボックスやセーム皮の袋に、個別に入れて保管してください。
汚れは、中性洗剤を溶かしたぬるま湯かジュエリー洗浄液を綺麗にしたあと、柔らかい布でふき取りましょう。
最近は、K18イエローゴールドやピンクゴールドも人気がありますし、チタンなどの素材など、選択肢は増えています。
ただ、見た目では同じサイズで同じデザインをそれぞれの金属で作った場合、一番重みを感じるのはプラチナです。それも好まれる理由になっています。
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