栄養満点で知られるゴマを東洋医学的な視点で解説。漢方薬や薬膳でも使われ、特に、黒ゴマはアンチエイジング(抗老化)効果があることで知られています。
こんにちは、薬剤師の田伏将樹です。
ゴマ(胡麻)が健康によい食品というイメージは既にお持ちだと思います。
ゴマの成分(セサミン)を配合したサプリメントもよく知られるようになっています。
薬膳料理にももちろん用いられますが、実はゴマは生薬でもあることをご存知でしょうか?
生薬でもあるので、漢方薬にもゴマが使われることがあります。
ゴマの原産はアフリカで、中国を経由して、日本には6世紀ごろ仏教とともに伝わったと言われています。
中国では胡麻(ゴマ)の「胡」の字が差別的な意味合いがあった歴史があるらしく、「芝麻」(チーマー、ジーマー)と書きます。
芝麻醤(チーマージャン)というのは、ゴマを使った調味料です。
中国(前漢末期)に書かれた世界最古の薬草の本に、「胡麻」がすでに記載されています。
ゴマ科Pedaliaceae のゴマSesamum indicum の成熟種子を砕いて用います。
ゴマには黒色、白色、黄色がありますが、薬用とする場合は通常、黒ゴマです。
効能は、滋陰、潤腸通便など。
主に潤す効果を期待して使われます。
ゴマには、リノール酸やオレイン酸などの脂肪油を含むので、単独で摂取したときでも腸の中を潤し、便の動きをスムーズにして排便を助ける効果があります。
高齢者の、乾燥が原因の便秘には適しています。
皮膚のかゆみをともなう湿疹に使われる漢方薬です。
この漢方薬には、ゴマは身体や皮膚を潤して肌の乾燥を改善する目的で配合されています。
また、種子を圧縮して得られる脂肪油、つまりゴマ油は塗り薬に使われています。
「紫雲膏」(しうんこう)という、火傷やあせも、かぶれ、肌荒れなどに使う軟膏で、市販もされています。
紫根という生薬を使い、その名の通り紫色をした軟膏です。
使ったことがあれば気づくかもしれませんが、ゴマ油の匂いもします。
皮膚の乾燥を防ぐはたらきをする胡麻油が混ぜられていて、潤すことで皮膚の治りを助けています。
一方、薬膳で使う場合は、最近特にその栄養素が注目されているように、黒ゴマの抗老化作用(アンチエイジング)を期待してよく使われます。
例えば、次のような症状を予防します。
- 足腰がだるくて、ちょっと歩くと疲れる
- 加齢に伴って起こる耳鳴り、ふらつき、頭がぼーっとした感じになる
- 髪がカサカサしたり抜けたりする など
ただし、抗老化の効果は、日頃から食べ続けていないと感じにくいものだと思います。
ゴマに限らず、薬であっても、ちょっと摂取しただけですぐに若返るということはありません。
もともと老化予防のために摂取するものは、ずっと摂り続けないといけないものです。
であるとすれば、「薬」とされているものではなく、ずっと摂り続けても体に害のない「食品」に近いもので摂取した方が良いということで、その点で、ゴマは非常に優れた素材です。
下痢をしやすい人は、一度にたくさん撮り過ぎないこと
ただし、腸を潤う作用がありますので、下痢をしやすい人は一度にたくさんは摂り過ぎないようにしてください。
食品に近く、非常に手に入りやすいゴマ。
毎日積極的に食べて、若さと健康を手に入れてくださいね。
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