和食や和菓子を乗せる和紙「かいしき」。吉凶別・折り方講座 (1/2)
こんにちは、包み結び作家・研究家の須田直美です。
6月16日は、「和菓子の日」です。
昔、旧暦の6月16日に16個のお菓子やお餅を神様に供えて、これらを食べて厄除けをした行事がありました。
「嘉祥の儀」などと呼ばれ、宮中、幕府、庶民の間でもいろいろな形で行われてきました。
今回は、和菓子の日にちなんで、お菓子を乗せる「かいしき」をご紹介します。
かいしき(皆敷、掻敷、苴)とは、食物を盛る器、神饌(しんせん=神様に備える飲食物)に敷く、木の葉や葉付きの小枝、紙のことを言います。
その昔、お皿がなかった頃は、柏などの葉がお皿として使われていました。
そのうちに土器が作られるようになると、かわらけや折敷(おしき)の上に木の葉を載せて、その上に食物を載せるようになりました。
やがて和紙が葉の代わりに、かいしきとして使われるようになったそうです。
今でも、松茸や鯛の下に檜葉(ひば)や笹の葉が敷かれていたり、天ぷらの下に紙のかいしきが敷かれていますね。
日本料理の世界では、木の葉のかいしきは「青かいしき」、紙のかいしきは「紙かいしき」と呼びます。
日本の包み結びには、吉と凶の区別があります。
「吉」はお祝いや日常の時に用いられる形、「凶」はお葬式関係の時に用いられる形です。
かいしきにも、吉と凶があります。
次の写真を見比べて、違いを探してみてください。
- 6寸(18cm)の四方紅紙(縁紅紙)または、白い正方形の和紙
四方紅紙とは、正方形の紙の四方が赤く染められた紙で、お祝いの時に使われます。
お正月の鏡餅の下に敷く紙といえば、もうご存知ですね。
矢印のように、下から上を織り上げます。
下の写真を見ながら、次の3つのポイントに気をつけて折りましょう。
- 白い矢印がついている手前の紙の辺が、「左上の方向」に向いていること
- ◯印の辺の長さが等しいこと
- ◯印部分の長さは35mm〜40mmくらいですが、お好みでもう少し長くても良いでしょう。
こちらのかいしきには、手でつまんで食べられる干菓子などを乗せます。
- 6寸(18cm)の白い正方形の和紙
矢印のように折り上げます。
下の写真を見ながら、次の2つのポイントに気をつけて折りましょう。
- 手前の紙の辺が矢印のように「右方向」に向いていること
- ◯印の辺の長さが同じであること
|
|
「包み結び 櫻撫子」主催。海外在住時代に日本の「包む文化」の素晴らしさに魅せられ、帰国後に包み結び作家・研究家となる。包み結びを切り口に、日本の素晴らしい伝統文化を現代の生活に活かしつつ、未来に伝えていきたいと思い活動中。
オフィシャルブログ 「包み結び 櫻撫子」
http://ameblo.jp/tsutsumi-musubi/
|
|