不登校・ひきこもりの意外な原因とは?親や教師がやりがちなNG行動
こんにちは、不登校・ひきこもり解決専門の心理カウンセラー、藤名龍一です。
子どもが学校に行けなくなる本当の原因は、学校でのつらい出来事がいくつも重なって心の奥にできた「学校に行くのが恐いトラウマ」です。
不登校・ひきこもりの子どもへの正しい対処法を知るために、最初には先ずこのトラウマとはどういうものかを理解する必要があります。
原因を正しく理解してこそ、正しい対処が可能となります。
このトラウマは、行くと辛い目に遭うかもしれない学校に行かないようにする、自己防衛のような心の反応です。
子どもの心の無意識の条件反射であり、例えて言えば、高所恐怖症のようなものです。
高所恐怖症の大人は、高い所に行ったり、登ったりすることを極度に嫌い、恐れますが、なぜ高い所が恐いのかは、覚えていないことが多いのです。
子どもの場合も、なぜ自分が学校に行きたくても行けないのか、行こうとすると恐くて心も体も固まってしまって動けなくなってしまうのか、自分でも分かりません。
ただ「そうなってしまう」のです。
学校で何度も辛い目(※)に遭った子どもは、無意識のうちに自分の心を傷つける学校に行くのを避けようとします。
※辛い目の例
- 担任や部活の顧問の心ない叱責
- クラスメートや部活の仲間などとのトラブルやイジメ、シカト(無視) など
しかし、子どものそのような心の思いを理解していない学校の担任や親は、ともかく何とか子どもを学校に行かせようとします。
親は、子どもをベッドから追い出したり、なだめたり、説得したり、叱咤激励したりします。
担任の先生も、家に電話をしたり、家庭訪問をしたり、学級委員を訪問させたりと、あらゆる手立てを講じます。
しかし、そのような親や担任の先生の努力は、多くの場合、子どもを学校に行かせるよう後押しするどころか、逆に子どもを追い詰めていくことになります。
学校に行くのが怖い子どもの心を知らない親や担任が強制し続けるので、子どもの心(無意識)は、自分を守るために「学校に行かなくてもいい状態」・「学校に行くのを強制されない状態」を作り出そうとします。
登校渋りや登校拒否、不登校になっていく過程で、子どもたちが見せるいろいろな心身の不調(頭痛、腹痛、吐き気、めまい、極度の疲労、朝は起きられない等)を表すようになるわけですね。
それでも、親や担任が学校に無理矢理に行かせようとすると、子どもは、今度は様々な問題行動、すなわち暴言・暴力・物を壊す・家を飛び出すなどの荒れた状態を表すことが多くなります。
このように、登校渋り・登校拒否・不登校・ひきこもりの子どもたちが表す心身の不調や問題行動は、「学校に行くのが恐いトラウマ」の反応として表われてきます。
トラウマを消すことにより、心身の不調や問題行動がなくなり、子どもは再び元気に学校に行くことができるようになります。
では、トラウマはどうすれば消すことができるのでしょうか。
次回は、お母さんにできる「トラウマを消すために効果的な4つの対処法」についてお伝えします。
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1960年生まれ。東京外国語大学外国語学部卒業。宝石専門商社営業職、大手団体管理職、総合商社を経て、退職。現在、Kashiwa Partners不登校解決相談室・室長および心理カウンセラーとして、不登校・ひきこもりの早期解決のために活動中。
臨床心理学をテーマとした「自己変革の理論ー宗教的救いと心理療法の接点」の卒論執筆を機に約30年間ライフワークとして一般心理学・臨床心理学・カウンセリング各種理論を研究。
一方、1996年に厚生労働省認定(当時)産業カウンセラー資格取得後、15年以上、社内及びボランティアで心理カウンセリングを行う。自身も不登校やうつの経験をもち、子供の不登校を機に、不登校・ひきこもりと個性や天分(才能・適性・能力)の関係を研究し、現在は不登校・ひきこもりの早期解決のためのカウンセリングに応用。
現在は、子供の不登校・ひきこもりの早期解決を目指すだけではなく、不登校・ひきこもりを“子供の成長のチャンス”ととらえ、「子どもの笑顔と元気を取りもどし、不登校早期解決のための3ヶ月カウンセリング・プログラム」を提唱し、多くのお母さんから喜ばれ、支持されています。
http://ameblo.jp/newlife21/
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