不登校・引きこもりの原因と現状。当事者と家族の心理状態とは

執筆者: 藤名龍一 職業:Kashiwa Partners 代表
はじめに

こんにちは、不登校・ひきこもり解決専門の心理カウンセラー、藤名龍一です。


長年、大人と子供、男女双方のカウンセリングを行ってきました。

ここ数年は、主に不登校・ひきこもり解決ためのカウンセリングを、親御さんと子供に行っています。

 

不登校・ひきこもりを解決するための親子の努力、協力、深い絆は感動的です。

カウンセリングを通じて感じる親御さんの愛情パワーと子供の潜在能力・復活能力は、目を見張るものがあります。

 

ここでの「不登校・ひきこもり」は、就学中の小・中・高生で、何らかの事情で学校に行けなくなり、数ヶ月または数年をほとんど家で過ごしている状態の子供、と言う狭義の意味で使用しています。

 

誤解されている不登校・ひきこもりの原因

不登校・ひきこもりの原因は、子供の心の病、性格の問題、親の躾が悪い、家庭に問題がある、子どもの怠け心など、間違った思いこみや誤解をしている方が多くいます。


実は、不登校・ひきこもりになっている子供のほとんどは、知性が高く、感性も豊かです。

優しい性格で、思いやりもあります。

親孝行で、素直な心を持ち、努力家で勉強家。

進学校や勉強熱心な有名校に通っているような、優等生な良い子が多いのです。

家庭も普通で、特に問題はありません。


次回で述べますが、子供が学校に行けなくなる本当の原因は、学校での辛い出来事が幾つも重なって心の奥にできた、学校に行くのが恐いというトラウマなのです。

 

 

「子供の自信喪失」と「親の絶望」

本当の原因が理解されず、間違った思い込みや誤解が多いため、不登校・ひきこもりで苦しんでいる子供に、適切な救いの手があまり差し伸べられていないのが現状です。

 

クリニックの受診

学校によってはクリニック(心療内科や精神科)の受診を勧める場合もあるでしょう。

子供は精神科系のクリニックを嫌がり、無理に受診させると「自分は心の病気で、人間としてダメなんだ」と自信を失ってしまいます。

薬を何ヶ月も飲ませているが状態は悪化するばかりで、不登校・ひきこもりが直らない、といった訴えも多くあります。

 

親の絶望

我が子は、もう一生学校に行けないのではないか、と悲痛な思いで相談に来られるお母さんが少なくありません。


また、将来はニートになるしかないのか、1人では生きていけないのでは、と絶望されている方もたくさんいます。

正しく対処すれば解決できる

子供が学校に行けなくなった本当の原因を理解し、正しい対処法で親御さんと子供に積極的に働きかけることにより、不登校・ひきこもりを解決することは可能です。


まずは、間違った思い込みや誤解をなくすようにしましょう。

 

 

おわりに

 次回は、親御さんご自身で出来る「不登校・ひきこもり子供への対処法」についてお伝えします。

 
 コラムニスト情報
藤名龍一
性別:男性  |   現在地:千葉県柏市  |   職業:Kashiwa Partners 代表

1960年生まれ。東京外国語大学外国語学部卒業。宝石専門商社営業職、大手団体管理職、総合商社を経て、退職。現在、Kashiwa Partners不登校解決相談室・室長および心理カウンセラーとして、不登校・ひきこもりの早期解決のために活動中。

臨床心理学をテーマとした「自己変革の理論ー宗教的救いと心理療法の接点」の卒論執筆を機に約30年間ライフワークとして一般心理学・臨床心理学・カウンセリング各種理論を研究。

一方、1996年に厚生労働省認定(当時)産業カウンセラー資格取得後、15年以上、社内及びボランティアで心理カウンセリングを行う。自身も不登校やうつの経験をもち、子供の不登校を機に、不登校・ひきこもりと個性や天分(才能・適性・能力)の関係を研究し、現在は不登校・ひきこもりの早期解決のためのカウンセリングに応用。


現在は、子供の不登校・ひきこもりの早期解決を目指すだけではなく、不登校・ひきこもりを“子供の成長のチャンス”ととらえ、「子どもの笑顔と元気を取りもどし、不登校早期解決のための3ヶ月カウンセリング・プログラム」を提唱し、多くのお母さんから喜ばれ、支持されています。

http://ameblo.jp/newlife21/

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