我が子がいじめ加害者だったら?学校への相談の仕方と、子供への接し方
こんにちは、Office☆Fujiyo代表の中西ふじよです。
「うちの子(小3女児)が、今まで仲の良かった友達をいじめているようなのですが」というご相談を受けました。
いじめを受けている、いじめをしている。
どちらも深刻な問題ですが、「いじめをしているかも」というご家族の方からのご相談は、珍しいケースです。
ある意味、いじめを受けていると知った時よりも、母親としてはショッキングだったのかもしれません。
なぜ、いじめをしていると感じたのかお聞きしたところ、「娘さんの友達のお母さんから聞いた」とのことでした。
いじめをしている内容も具体的に教えてくれたそうで、聞いているときに頭の中が真っ白になってしまったそうです。
しかし、家に帰ってじっくり考えてみると、情報を伝えてくださった方の言うことが本当に正しいのかどうか、分からなくなっていったようです。
家で見せる娘さんの表情は、今までと何も変わっていないけれど、この可愛らしい表情には、裏の顔があるのかと勘繰ってみたり。
このまま娘さんを信じていいのか、本人に確認した方がいいのかというご相談でした。
このような場合、まずは学校の先生に相談するのが良いでしょう。
ただ、その時に気を付けなければならない事があります。
「いじめ」問題に対して、残念ながら多くの学校は隠したがります。
気づかないふりをします。
それを承知したうえでの相談になります。
たとえば、「うちの子最近元気がないようですが、学校での様子はいかがでしょうか。何か変わったことはありませんか。」とか「うちの子供が○○ちゃんをいじめているというような、噂を耳にして心配しているのですが、先生、何かお気づきのことはありませんか。」と言うような尋ね方です。
もちろん、本人には内緒で電話していることもお伝えした方が良いともいます。
こういう情報を提供されると、学校側も少しだけアンテナを高くしてくれます。
ただ、結論を急ぐ教師は、すぐに子供たちの心に土足で入ってしまい、逆効果になる場合もあります。
担任に相談するか、学年主任に相談するか、その人選も大切です。
本当ならば、お子さんご本人と向き合うことが大切です。
直接的に向き合うことを避けたいのなら、「あなたの仲の良い○○ちゃんが、クラスの中でいじめを受けているって聞いたよ。もし、それが本当なら、○○ちゃん辛い思いをしてないかなあって心配なんだけど」と、《あなたの大切な友達が辛い思いをしているのなら、力になってあげたい》という気持ちを伝えるのも良いかも知れません。
そして、《いじめは絶対に許さない》という姿勢を見せると共に、「でもね、いじめは受けている子もつらいと思うけど、本当はいじめをしている子も辛いと思うんだ」という言葉も添えてください。
実は、この相談者の方は、ご自分が中学時代にいじめを受けた経験がおありでした。
その時の辛かった思いを涙ながらに話してくれました。
いじめをしていた同級生たちとは、今も顔を合わせたくないとも。
ご自分の貴重な体験をお子さんに伝えること。
それも一つの手段です。
お母さんの体験は、一人の先輩としての言葉として伝わる場合があります。
もちろん、体験談として話すのみとし、そこに指導的要素を感じさせないようにすることも大切です。
いじめは絶対に許されることではありません。
しかし、残念なことに、色々な社会の中でもいじめは起こっています。
自分を守るのに必死な人、誰かとつるんでいないと不安な人、人を阻害することで自分の立ち位置を保っている人…そんな人が多いのも事実です。
だから、何歳になっても標的を見つけ、いじめの対象にするのです。
もし、我が子がいじめに遭っていたら。いじめをしていたら。
そんな不安感が、親としていつも頭にあるのかも知れません。
ご家族の中で、会話・対話を大切にしてください。
お子さんの声のトーンや目線で、何かを感じることができる親子関係を作るように心がけてください。
そんなご家族でしたら「行ってきます」「ただいま」の声で、お子さんの変化に気づくことができるようになるかも知れません。
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豊田市に在住しています。豊田市内の公立中学校で28年勤務。その後、退職しOffice☆Fujiyoの代表となり、各種相談(いじめ・不登校・虐待・対教師不信など)や教育講演会を行っています。また、ハンディキャップを持っているお子さんの自立をサポートする福祉イベントも豊田市内で開催しています。
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