ピラティスがもたらすメンタルへの効果とは?心と体をコントロールするトレーニングのコツ
こんにちは、Pilates instructorの川﨑知郁子です。
私たちの行動のほとんどは 『動物的に動く無意識』 によって支配されています。
例えば、歩くときに右手と左足を一緒に出します。
これは、無意識によって動かされて起こる行動です。
そういった生活を続けていると、精神的、身体的な不都合が生じても(睡眠障害・身体のゆがみや癖など)気づきにくくなってしまいます。
ピラティストレーニングを通じて身体の使い方を知り、気づく力を養っていくことで、身体だけでなく精神の部分の理解も少しずつ深まってきます。
そういうわけで、今回は「なぜピラティスはメンタルにも効果的なのか」ということについてお伝えいたします。
無意識に動かしていた身体を、意識しながら動かしていける身体へ変えていく為には、トレーニングが必要です。
全身の筋肉の数は約600個、骨の数は約204個あります。
骨や筋肉の数は同じなのに、不具合や痛みが出てくる場所が違うのはなぜでしょうか。
使っている筋肉の数が足りないのか、使っている場所が違うのか、又筋肉の強さの問題なのか、気づきが高まってくると何故と思っていることが解り始めてきます。
自らの肉体についてより理解を深めるには、想像を絶する位の経験を身体にさせることも必要です。
それには、同時に苦痛・苦難へと立ち向かう覚悟が要求されます。
例えば、ピラティスでは身体を伸ばすエクササイズが沢山あります。
その中の一つをご紹介します。
- 仰向きになり、両手をお腹の上に置きます。
- その状態で3分間お腹全体を凹ませてみましょう。
やってみると、結構大変ですよね。
できる範囲でお腹を凹ましている人は、意識づけには成功しますが、実際には効果はあまり期待できません。
トレーニングを重ね、おへそが背骨にくっつく程に凹まし続けることが出来れば、その後は凹ますことも苦ではなくなり、背骨にもいい影響を与えてくれます。
この時、腰痛を治したいやウエストを細くしたいなど『○○なりたい』という気持ちを籠めて行うと、強い覚悟で続けることができます。
このようなトレーニングを通じて、自分の肉体への理解を深めていきましょう。
身体の軸となる背骨は、他の部分に(神経系統や靭帯、関節など)迷惑をかけない、自立した部位に鍛え上げなければなりません。
背骨の使い方の癖や歪みにより、強い又は使いやすい関節ばかりを使いがちです。
同じ場所を使い続けると故障の原因となります。
自分自身と向き合い続けることで、負担がかかっている場所を発見できるようになっていきます。
それが見つかったら改善方法を学び、実行できるようにトレーニングに励みます。
習慣化し始めると日常生活が自然と快適に過ごせるようになってくれます。
動かしたいと思う所はなかなか動いてくれず、癖のある場所ばかりが強化され、すぐお休みしたがる筋肉達ですが、手をかけていくことでコントロールできるようになっていきます。
もちろんコントロールをするためにはトレーニングを続けて行う必要があります。
しかしそのトレーニングの壁を乗り越えることが出来たとき、あなたはしなやかで鍛えられた肉体と、すっきりとした快感を得ることが可能となるでしょう。
これが、本当の身体の自由を感じられた瞬間です。
どこにも痛みがなく、負担がかかっていない、メンテナンスが行き届いた魔法のような身体。
それを手に入れるためのプロセス(訓練)を自分自身で積み重ねていくことで、同時にメンタル的な自立を得られているのではないかと思っています。
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