【水難事故】元名門水泳部が語る、海で溺れたとき“絶対“してはいけない行動
海に溺れてしまったときにしてはいけない4つの行動は、「泳がない・脱がない・飲まない・助けない」です。船の沈没などの水難事故被害を最小限に抑えましょう。
暖かい季節になると、子供たちは水遊びをしたくなりますよね。
沖縄県など早いところでは3月から、その他全国の海水浴場も7月には海が開かれます。
海や川で遊ぶのはとても楽しいですが、毎年『水難事故』のニュースが流れますよね。
また、船・飛行機の沈没事故や洪水などの水災害のニュースも毎年あり、皆さんもいつ巻き込まれるか分かりません。
警察庁の発表によると、平成28年、全国で発生した水難は1,505件、水難者は1,742名。
そしてそのうち死亡者・行方不明者は、816名です。
水難が起こった場所は、52.1%が海、30.6%が河川のようです。
子供の死亡者の半数以上は「河川」となっています。
水難死亡者の多くは、魚とり・釣り、そして水泳を行っていました。
海に囲まれている観光県なので仕方がないのですが、1位は沖縄県。
次に千葉県、そして北海道と神奈川県がTOP3となっています。
参考 警察庁.“平成28年における水難の概況 - 警察庁.https://www.npa.go.jp/publications/statistics/safetylife/chiiki/290615mizunennpou.pdf(2017-7-28).
今回は、あなたが『もしも』海や河川の中に溺れてしまったとき、落ちてしまったときにしてはいけない4つの行動を紹介します。
いつも頭に入れておく必要はない知識ですが、『いざ』というときに簡単に思い出せる4つの行動なので、ぜひ読んでください。
『自分は水泳経験がある。だから回りの皆を泳いで助けよう』
水難事故が起きたとき、このような考えを持ってはいけません。
実は、水泳経験者ほど死亡につながりやすいと言われております。
自然の海や川は、想像以上に波が荒かったり、流れが速かったり、水温が低かったりします。
プールや、安全が確保された遠泳会場を泳ぐよりも、はるかに大きく体力を奪われます。
その中で、救助隊もいつ到着するか分かりません。数時間、数十時間、数日間待たなければならないこともあります。
海、河川に落ちてしまったときは、「いかに早く安全なところに行く」方法を考えず、『いかに長く救助を待つ』方法を考えましょう。
洋服の浮力や浮いている木片などを利用し、『いかに楽な姿勢で浮いていられるか』を考えましょう。
また、500mlの空ペットボトルで5kg分の浮力があると言われています。
持っているだけで、少し楽に浮くことができます。
お子さんを海や川で遊ばせるときは、空ペットボトルを持たせることも安全のための策になるでしょう。
海・川に落ちた際は、洋服をなるべく脱がないようにしましょう。
皆さんは着衣水泳の経験はございますでしょうか。
着ている服が全身濡れると、体に密着してとても冷たいです。
体も動かしにくいです。
しかし、冷たいと感じるのは瞬間的です。
救助隊が着くまで長時間海や川にいることを考えると、服を着ていたほうが保温効果があるのです。
さらに、服も靴も、身に着けておくと浮力を生み出し、浮きやすくなります(ハイヒールなどあまりにも動きにくいものは脱いだほうがいいかもしれませんが)。
溺れたとき泳ぐ必要はないので、体が動かしにくいデメリットは一旦考えなくても大丈夫です。
服は着たままでいましょう。
海や救助ボートで救助を待っている時、目の前にはたくさんの海水があります。
のどが渇いてしまったときに、つい飲みたくなってしまうと思いますが、これはやってはいけません。
海水の塩分濃度は約3%です。
それに対して人間の血中塩分濃度は約1%。
もし、海水を体内に入れてしまうと、体は通常よりはるかに濃い塩分濃度を薄めようと、より水分を求めるようになってしまいます。
逆効果ということですね。
『もしのどが渇いたらどうすればよいか』に対する効果的な解決策はありませんが、海水は飲まずに、何かしらの手段で蒸留水を手に入れましょう。
『助けない』だけでは語弊があるかもしれません。
『助ける側の安全が確保された上で、確実に助ける手段がある』という場合以外は、自ら助けてはいけないということです。
子供が川で溺れていて、助けに入った大人も一緒に亡くなられてしまった。
このようなニュースは残念ながら毎年耳に入ります。
もし溺れている人を発見したら、自ら危険を犯して助けるのではなく、『いち早く救助隊を呼ぶ』『浮き具を渡すなどして、溺れている人を落ち着かせる』ように努めましょう。
心が痛いかもしれませんが、それが助かる最善の策だと思います。
今回は、事故が起きたときにとってはいけない4つの行動を紹介しました。
焦っているときでも思い出せる基本的なポイントであると思うので、『もしも』のときは思い出してみてください。
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3歳で水泳を始め
高校時代までのほほんと泳いでいました。
大学進学とともに、名門水泳部に入り、オリンピックメダリストと
一緒に練習をしていました。
競泳を引退後、スポーツマネジメントを学びに大学院に通いながら
ジュニア選手のコーチをし、趣味でフィンスイミングを始めました。
現在は仕事でスポーツ系ウェブサイトを担当しております。
まさに、スポーツ漬けの人生です。
国語の評価は万年『2』でしたので、
文章が下手であったらスミマセン
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