老化を進行させる原因になるといわれる「AGEs(最終糖化生成物)」について解説。ダイエットなどを目的として話題の糖質制限をしているあなた、老化物質「AGEs」を増やしてしまっているかも?!
こんにちは。アンチエイジングアドバイザーの大森美有です。
巷では、糖質制限をしているという話をよく耳にします。
ところが、この糖質制限のせいで、老化物質「AGEs」を、増やしてしまっているかもしれません。
「AGEsっていったい何?」と疑問を持たれた方のために、今回は、糖質制限の落とし穴と、AGEsについてご紹介します。
AGEs(最終糖化生成物)は、たんぱく質と糖が加熱されることによって生成される物質で、老化を進行させる原因になるといわれています。
「糖化・体の焦げ付き」とも呼ばれ、体内でも発生しますし、食べものからも取り込まれます。
【体内で作られるAGEs】
タンパク質と糖が結合し、体温で加熱されて、AGEsが発生します。
【食べもので取り込まれるAGEs】
糖化した食品(とんかつ・ステーキ・唐揚げ・ポテトチップス・ドーナツ など)を多く摂取していると、AGEsがどんどん体内に溜まっていきます。
顔のしわやたるみ、薄毛や白髪のような目に見える老化や、メタボや生活習慣病といった様々な体内の老化にも繋がります。
糖質制限をしている方の中に、AGEs値が高い人がいます。
その可能性として考えられるのが、以下のような食生活を送っているケースです。
- 焼いたお肉や焼き魚を頻繁に食べている
- 糖質をばかりを気にして、食事の栄養バランスが偏ってしまっている
- 肉や魚の摂取量が増え、腸内の悪玉菌が増えやすい環境になっている
このような方は、糖化が進んでしまっているかもしてません。
では、AGEsを溜めないためには、どのようなことに気をつければよいのでしょうか?
AGEsの量が少なくてすむ調理方法は、「蒸す・煮る」で、その次が「焼く」、「揚げる」は、一番AGEsの量が増えてしまいます。
ダイエットのためだけでなく、AGEsを溜めないためにも、揚げ物は極力避けた方が良さそうですね。
また、加熱すると、AGEsの量が増えますが、さらに、再加熱すると、そのたびに増えてしまうそうです。
レンジなどを使っての再加熱は、なるべくしないことをお勧めします。
抗糖化に優れた次のような食材を、積極的に摂り入れましょう。
- にんにく
- ショウガ
- アーモンド
- ブロッコリー
- レタス
- リンゴ
- バジル など
中でも特におすすめなのが、ショウガとアーモンド。
糖質制限中の方も気軽に摂り入れやすく、抗酸化にも優れた嬉しい食材です。
AGEsを体外へ排出してくれる働きが期待できるのが、水溶性食物繊維。
豊富に含む食材には、ごぼうやオクラ・きのこ類・海藻類などがあります。
なお、食べるときには、箸をつける順番にも気をつけましょう。
野菜類から食べ始めると、血糖値の上昇がゆるやかになるので、意識したいですね。
「体内糖化度検査」をすれば、身体の中に知らないうちに蓄積されたAGEsを測定することができます。
この検査は、アンチエイジングドッグや一部クリニックなどで受けられるようになってきています。
また、食べる炭の製造・販売を行っている株式会社ダステックのように、測定会をボランティア活動として定期的に行っている企業もあるそうです。
老化の原因の1つとして、今後ますます注目されることが予想される「糖化」についてお話ししました。
今話題の糖質制限を取り入れている方も、これから取り入れようと計画している方も、同時にAGEsを蓄積させないよう、コントロールしながら行うことをお勧めします。
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