SNSでもしばしばバズっている、近年話題の「レチノール」。
2017年に厚生労働省によって、「シミやたるみに効果がある」と医薬部外品に認められて以来、多くの美容製品やスキンケア用品に取り入れられるようになりました。
しかし、興味はあっても情報が多すぎて、一体どの製品をどう使うのが正解なのか、よくわかりませんよね。多くの化粧品開発者や医師がお勧めするだけあって、大変効果は高いのですが、使い初めは強い皮膚刺激も起きかねない外用薬ですから、敏感肌の方は使用を躊躇してしまうかも…。
この記事では、そんなレチノールの正しい使い方や順番、また初めて使用する方におすすめのレチノール製品について詳しく解説していきます!
レチノールとはビタミンAの一種で、シミやシワ、たるみなどの肌トラブルの改善につながる美容成分のことを指します。
角質の代謝を促進することで皮膚細胞の分化(ターンオーバー)を活性化、また肌のコラーゲン生成をサポートするため、結果として色素沈着によるシミを防ぎ、ハリのある肌づくりに効果を持ちます。加えて、このターンオーバーの作用から、シワやたるみだけでなく、毛穴や目の下のクマなどにも肌改善を期待できます。
レチノールによく似た成分として「トレチノイン」というものがありますが、トレチノインの生理活性(ターンオーバーを促進する力)はレチノールの50倍から100倍の強さだと言われています。しかし、効果が強いぶん安定性にかけてしまうため、トレチノインは医薬品としてのみ使用されています。
一方で、比較的作用の安定しているレチノールは、ビタミンAの中でも肌への負担が少ないとされています。そのため、化粧品や医薬部外品への配合が認められているのです。
前述の通り、高い効果が期待できるレチノールですが、実は知っておくべき副作用もあります。
レチノールにはターンオーバーを早め肌をきれいにする効果がありますが、使い始めは乾燥しやすくなるため、かゆみ・赤みといった肌トラブルの症状が出やすくなってしまうのです。これらの副作用はレチノイド反応と呼ばれます。
レチノイド反応はレチノールを初めて使用する方によく起こる副作用ですが、1〜2週間使い続けると皮膚が慣れ、自然に治まっていくケースがほとんどです。
しかし、使い方や体質によってはレチノイド反応が強く出てしまうこともあります。 肌荒れがひどい、または一向に収まらない場合は使用を中断し、医師に相談しましょう。
レチノール配合化粧品の使い方についてまとめました。レチノールをスキンケアに取り入れる際は以下の5点に気を付けましょう!
使用前に、腕の内側など皮膚の柔らかい所にレチノールを塗り、かゆみ・赤みなどの異常が出ないか確認しましょう。
ただ、このパッチテストで一時的に反応が出たとしても、成分に慣れることで自然に治まるケースは多くありますから、自分の肌の状態を考慮しつつ使用をご検討ください。
肌が慣れるまでは使用量や使用頻度をあまり多くしないよう注意しましょう。使い始めは週1回からスタートし、レチノイド反応が治まってから頻度を上げていくことがおすすめです。また、市販品の場合はパッケージで指示されている使用量より多くは使わないよう気を付けてください。
花粉症や睡眠不足、生理前で肌の状態が荒れているときは使用量や使用頻度を減らすなど、体調によってレチノールの使い方を調節しましょう。
レチノール配合の化粧品を使う際は、必ず日焼け止めクリームや日傘などの紫外線対策を行いましょう。
レチノールはビタミンAの一種であるため紫外線に弱く、日光に当たると効果が半減してしまいます。特にレチノイド反応が出ている間は、皮膚のバリア機能が低下し、ダメージを受けやすくなっているので注意が必要です。
レチノールの使い方としては、日光を避けるために朝ではなく夜のスキンケアに取り入れることが推奨されています。日中も、季節や天候にかかわらず紫外線対策をすることで効果を高めていきましょう。
レチノールの副作用として乾燥しやすくなることがあげられます。必ず高保湿タイプの化粧水や乳液を併用し、スキンケアを念入りに行うよう意識しましょう。化粧水をたっぷりと使用することで、乾燥や皮むけを防ぎやすくなるだけでなく、レチノール自体も肌へ浸透するようになります。
レチノールを使用する際の化粧水やクリームを付ける順番については次の章でお伝えしますので、どうぞご確認ください。
レチノール製品は大変デリケートで、熱や光、また酸素に弱く、酸化しやすいという特徴があります。「使い終わるころにはただの保湿クリームになっていた」なんて状況を避けるためにも、開封したあとは放置せず、なるべく早めに使い切りましょう。
また、密封性のないジャー容器や、光に当たりやすい透明な容器に入ったものは、酸化が早まるためあまりお勧めできません。アルミチューブやポンプ式など、密封性の高いパッケージの製品を選ぶようにしましょう。
せっかく高い効果を望めるレチノールを取り入れるのですから、より効果的にスキンケアを行うための順番も知っておきたいですよね。
レチノールは油性の高い脂溶性の性質を持っています。
基本的にスキンケアは、油分の少ないものから多いものへ、という順番で使用するようにしましょう。一般的には以下の順番がおすすめです。
- 化粧水
- 美容液
- 乳液
- レチノール配合製品
- 保湿クリーム
この順番を守ることで、レチノールをより効果的に使用することができます。
レチノールは高い美肌効果が実証されていますが、使い方によってはレチノイド反応が起こるほど刺激の高い成分です。そうした刺激を和らげるため、スキンケアの際は化粧水や乳液を先に塗布するようにしましょう。また、レチノール配合製品を塗り終わった後は、保湿クリームなどで乾燥から肌を守るよう気を付けてください。
加えて、メラニンの抑制や抗酸化作用を狙いビタミンCをスキンケアに取り入れている方もいるかと思います。ビタミンA(レチノール)とビタミンCは水溶液の性質が異なるため相性が悪いといわれていますが、正しい順番を守れば併用が可能です。
この場合、ビタミンC⇒ビタミンA(レチノール)の順番でスキンケアに取り入れるようにしましょう。
ビタミンCは水溶性なため角質層に馴染みにくく、一方ビタミンA(レチノール)は脂溶性のため角質層に馴染みやすい性質を持っています。先に水溶性のビタミンCを肌に取り入れることで、後から塗られた脂溶性のビタミンAによって、ビタミンCがより深層部まで押されるという効果を狙うことができるのです。
また、使い方の説明でも記しましたが、レチノールは基本的に夜のスキンケアで使うことが推奨されています。スキンケア後、日光や紫外線に当たることのない環境でレチノールを扱うよう意識しましょう。朝の使用もできるレチノール製品もありますが、その場合は念入りに紫外線対策を行うよう注意が必要です!
レチノール製品を扱う場合、副作用や肌質に合うか等も考慮しなければならないので、レチノール成分が高濃度だから良いと言い切ることは出来ません。
また、一口に「レチノール配合」との表記があっても、全て同じレチノールを使っているわけではなく、パルミチン酸レチノールや酢酸レチノールなどといった様々な種類があります。
どの製品にどの名前の成分が使われているか逐一確認するなんて、め……めんどくさい!!
使用者からすれば気になるのはお肌への効果であって、成分の細かい表示名なんて関係ありませんよね。
ということでこの章では、初めてレチノールを使う方におすすめな、刺激と値段の高くない、かつSNSや口コミで評価の高いレチノール配合製品をまとめてみました。
BSコスメは「新鮮な化粧品をお手ごろな価格で」をモットーとしたコスメブランドです。
日々のスキンケアに取り入れやすいよう、刺激が少なく安定した性質のパルミチン酸レチノールを採用している(公式サイト説明)ため、初めてレチノールをスキンケアに取り入れる方も安心して使用することができます。
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皮膚科でも推奨されるほど、肌に負担なく使用できることで有名なラ・ロッシュ・ポゼ。
厳しい検査基準にクリアした製品のみ販売しているので、敏感肌さん御用達のブランドとなっています。
レダミックRは目元美容液とされていますが、首筋やデコルテなどにも幅広く使えるため、SNS美容アカウントでも愛用者の多い人気の製品です。
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エリクシールはエイジングケア製品をメインに置いた資生堂のブランドです。
なかでも本製品はレチノールだけでなく、mトラネキサム酸や4MSKなどの有効成分が配合された大変お得な美容液となっています。保湿力も高いため、口コミサイトではレチノイド反応が少ないと評判でした。
美容液にしては大変安価なので、継続しやすいという点でも人気の一本です。
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上記3本が初めてレチノールを使う方におすすめの製品となります。
レチノイド反応がそれほど出ず、またレチノールが肌に合わずやめてしまったとしてもあまりお財布に痛くない価格帯のものをピックアップいたしました。
製品選びの参考になれば幸いです!
この記事では、レチノールの使い方や使う順番、おすすめの製品についてご紹介してきました。
レチノールの使い方に関しては
- 事前のパッチテスト
- 肌の状態に合わせた調節
- 紫外線対策
- 十分な保湿
- 酸化に気を付ける
上記の5点を忘れず意識するようにしましょう。
レチノールを使う順番については
- 化粧水
- 美容液
- 乳液
- レチノール配合製品
- 保湿クリーム
が基本となります。
「油分の少ないものから多いものへ」を意識したスキンケアを行うことがおすすめです。
今回の記事が皆様の参考となれば幸いです。
自分の体質に合った美容製品を見つけ、理想の肌を目指していきましょう!
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