息や体臭が臭い!マナー講師が教える「臭い人」への注意の仕方

体臭・口臭・たばこの臭い・きつい香水臭…。職場の同僚や上司、夫、妻が臭いときうまく指摘する方法を、マナー講師が解説します。

執筆者: 矢野 誉美 職業:マナー・プロトコール講師・ホテリエ
体臭のマナー!気になる体臭、口臭を上手に指摘するコツ

こんにちは。マナープロトコール講師の矢野誉美です。

 

じめじめした梅雨時や汗ばむ季節は、普段以上に「臭い」に敏感になる時期かもしれません。

今回は、人から発する「体臭」や「ニオイ」のマナーについてご紹介したいと思います。

 

 

体臭は身だしなみのひとつ

とてもデリケートな問題であり、体臭を指摘することに躊躇する人も多いのではないでしょうか。
ですが、ビジネスマナーの観点からいうと、「ニオイ」は身だしなみのひとつと言えます。


「身だしなみは生活態度の現れ」と言われるように、普段の生活で改善することが出来るはずです。
職場などで、一人をターゲットにして体臭を指摘するよりも、ビジネスマナーの一環として、職場内全体で気を付けるよう注意喚起し、その人自身を傷つけることなく改善できるのが理想です。

あの人の「汗の臭い」が気になります…

普段は気にならなくても、汗をかくと体臭を発生するのは誰にでもあることです。
そのような時には、こちらが少し気を使って、冷たいおしぼりなどを用意しておくというのはどうでしょうか?

 

  • 「今日は暑いですね、どうぞこちらをお使いください」
  • 「外回りお疲れ様でした。冷たいおしぼりをどうぞ」

 

このように一言添えておしぼりを渡せば、お互いが気持ちよく仕事に集中できるでしょう。

 

あの人の「たばこの臭い」が気になります…

喫煙者と嫌煙家。

昨今は共存がとても難しくなってきています。

 

接客の仕事をしている人は、特に注意が必要!

たばこを吸う人のマナーとして、煙の他に大きな要素を占めるのが独特の「臭い」。

例えば、レストランなどでのお食事の際に、お店のスタッフからたばこの臭いがしてきたら、お料理自体が台無しです。

大げさではなく、ビジネスチャンスを逃しかねません。

このような職場では、たばこを吸ったら歯を磨くといったルールを作っておくことも大切です。

 

●お客さんから避けられ、売り上げに悪影響を与える前に改善を

接客業は「臭い」に注意!口臭や喫煙、体臭をセルフチェックしてみて。

 

角が立たないように、指摘は「喫煙者」からするのがお勧め

なお、たばこの臭いが気になる人への指摘を嫌煙家からしてしまうと、余計なわだかまりが残ってしまう場合があります。

同じようにたばこを吸う人からの注意のほうが、素直に聞いてくれるでしょう。

 

あの人の「香水臭」が気になります…

おしゃれの一つとしての香水ですが、TPOを考えないと、相手を不愉快にしてしまう場合があります。

 

自分の身から出る「臭い」は、本人が気づいていないケースがほとんどですから、周りの人が注意することも必要です。
この場合、単刀直入に香水の匂いを注意するより、相手を気遣いながら指摘するようにしましょう。

 

例:「とてもいい匂いですね。でも、少し香りが強いようです。もう少し控え目だといいですよ」

 

上手な扇子の仰ぎ方

以前に比べて、男女問わず上品な扇子を持ち歩いている方が増えてきました。
この扇子の仰ぎ方ひとつとっても、香のマナーは存在します。

ベンチや公共の乗り物の座席で勢いよく扇ぐのは、タブーです。
これでは隣の人まで風が届いてしまい、どうかすると香水や汗の臭いまでも送ってしまいます。

扇子を使う時は、自分だけが風を受けることが出来るように、全開にせず、下方(ウエストあたり)で立てて持ち、手首からゆっくり仰ぐと、見た目も上品になります。

 

あの人の「口臭」が気になります…

口臭。これは大問題です。

ビジネスシーンでも相手と話すという行為は日常の行為。

相手の口臭を上手に指摘するには、どうすればよいでしょうか。

 

食事の後にさりげなくブレスケア製品を勧める

今は、ブレスケアなどの「息」のマナーを意識した商品が多く出ています。

まずは、食事の後などに自分がそれを使い、相手にも「これいいよ、使ってみて」と勧めてみるのも一つの作戦です。

 

体調が悪いのか心配してみる

それでも、口臭が気になる時には、体調不良の場合があります。

「ちょっと口臭が気になるのだけど、最近体調はどう?」などと体を気遣ってみてください。

 

もちろん、大勢の前ではなく、周りに人がいないタイミングを見計らってくださいね。

 

体臭や口臭は、傷つかないようさり気なく気づかせるのがポイント

音や臭いなど、目に見えないものこそ、より気を使わなければならないマナーです。

相手の臭いが気になったら、少し自分の臭いも気にしてみるようにしましょう。


どうしても不快になるほどでしたら、相手に指摘することも必要です。

まずは、その人一人だけをターゲットにするのではなく、周り全体から「臭い」の身だしなみを整えるよう注意喚起し、効果がなければ身近な人から体を気遣うなど、優しく指摘してみてくださいね。

 
 コラムニスト情報
矢野 誉美
性別:女性  |   職業:マナー・プロトコール講師・ホテリエ

外見だけでなく、内面も同時に磨けたら。
マナーとは敷居の高いものではなく、産まれてから今日に至るまで日々、家庭の中で育まれてきたものです。

『人』とのコミュニケーションの基礎になるマナーの本質をしっかりと身に着けて頂くために、親から子へ・・・引き継がれるべきマナーについて、優しく、そして自分自身のブラッシュアップの為のマナーセミナーを開講しています。

マナーを軸として『サロン(仕事)に活かす』『ライフスタイル(生活)に活かす』という2面からフォーカスした楽しく吸収できる知識をお伝えしています。
接客業20年のキャリアから、『リピーターを作る』に特化した接客メソッドを確立。現役でホテリエを続けながら、サロネーゼ向けのマナーレッスンを銀座にて開講。

顧客満足=スタッフ満足=わたし、満足 をゴールとして、サロン・クリニックに特化した接遇マナーレッスンも大好評

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