在韓日本人が語る、韓国の凄まじい学歴社会!TOEIC900点以上は基本、夜22時まで勉強…学歴差別はデフォか
韓国といえば激しい学歴社会。大学名で就職先も結婚相手も決まる…遊んでいる多くの日本の学生とは比べ物にならないほど、勉強づくし…凄まじい学歴社会の実態とは。
韓国が学歴社会であるということをよく耳にしますよね。
大学受験は日本よりもハードであり、人生最大の勝負の瞬間であると言っても過言ではありません。
韓国の学歴社会の実態を、在韓日本人から見た目でお伝えします。
韓国では「放課後に習い事をしないと友達ができない」とまで言われています。
それは、学校の授業が終わってからほとんどの小学生達が毎日のように、テコンドーやピアノ、学習塾に通っていて、習い事の場所が友達との出会い(共有)の場であるからです。
つまり習い事をしない友達と会えないのです。
小学生達は授業が終わってから家に帰ることなく、そのまま習い事に行くのが一般的なよう。
両親が共働きの場合は、祖父母が学校まで迎えに行って習い事の教室まで連れて行ったり、場合によっては習い事教室の車が学校前で待っていることもよくあることだとか。
こうして、韓国の学歴社会は幼い頃から始まっています。
大学受験を念頭においた高校生活は、部活動に打ち込むという日本の高校生とは少し状況が違うようです。
韓国の高校の時間割を見ると「0時間目」があり、その枠には「自習(자습)」と書かれています。
そして、驚愕の「10時間目~15時間」とは、「夜間自立学習(야간자율학습)」時間(韓国では「夜自(야자:読み方はヤジャ)」として21時~22時頃まで行われます。
つまり、先生が教壇に立って授業するのではなく、自習の時間が時間割に「0時間目」「10~15時間目」として組み込まれています。
この夜間自立学習時間を含む、韓国の高校生の平均学習時間は、約10時間50分(2010年統計資料より)にも及ぶとのこと。
また、高校3年生になると美術や体育などの受験主要科目は時間割には組み込まれず、国語や英語、数学、歴史など(文系・理系によって異なる)で時間割編成がされる高校がほとんどだそうです。
日本で言う「センター試験」のような試験が韓国にもあります。
一般的に「スヌン(스능)」と言われており、「就学能力試験(수학능력시험)」の略語です。
国語、数学、英語、韓国史・社会・化学・職業探求の中から1科目、第2外国語・漢文から1科目の全5科目を受験します。
この「スヌン」を受けるために受験生は必死に勉強するわけですが、頑張るのは受験生だけではありません。
スヌン受験日、大部分の受験生が公共交通を利用して試験会場まで移動するので、混雑をさけるために多くの企業が就業時間を1時間遅らせて朝の地下鉄やバスの混雑を緩和させています。
また、スヌンに遅れそうな受験生を警察官がパトカーに乗せて受験会場まで送るというのも毎年聞く話です。
受験生の周りの人たちはどうでしょうか?
母親は合格祈願のためお寺やパワースポットに行って1日中お祈りをし、後輩達は受験会場の正門前で応援の掛け声をかけて受験会場に入っていく受験生達を激励するなど、日本ではなかなかみることのない風景を目の当たりにします。
また、韓国では「2号線に乗ろう」という言葉があります。
地下鉄2号線沿いには名門校がたくさんあり、その学校に入学して2号線に乗って通学しようという意味です。
ソウル大学も「ソウル大入口」という駅が2号線にあります。
無事に志望校に入学しても学生達の努力は続きます。
今の韓国の大学生はTOEIC900点以上は基本、語学留学や企業インターン経験、ボランティア活動も学生時代にやらなければいけない必須事項となっているようです。
もちろん授業もおろそかにすることはなく、成績がAまたはA+でないと納得できないと、次の学期に再履修して完璧な成績を残そうとする学生はたくさんいます。
定期考査前になると図書館の席取りは尋常ではないくらい難しく、図書館で夜を明かす学生の姿は当たり前。
良い成績を残し、なおかつ留学やインターンなど、就職活動でアピールできる経験を積まなければならない韓国の大学生は大忙しです。
韓国の大学生達が名門大学に入学を希望するのは、大企業への就職を見据えてのこと。
企業側でも、スペックの高い学生を採用しようとする傾向は、今もまだ続いているようです。
また、お見合いに限らず、出会いを求める男女がまず気にすることは相手のスペック。
韓国では、どこの大学を卒業してどんな企業で働いていて、年収はいくらで…と学歴・社会的地位を重要視する傾向にあります(もちろん個人によって異なります)。
特に女性は、自分の基準に合わない男性とは会おうとしないという話も聞きます。
このように韓国では幼い頃から勉強に励み、スペックをつんでいかなければならない状況です。
学歴や社会的地位だけが人間としての価値を決めるわけでは決してありませんが、韓国ではまだまだ重要視されていることに変わりはないようです。
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2009年から韓国・ソウルに在住しています。
旅行業界で働きながら、趣味の旅行と写真活動、おいしいものを食べ歩いています。
2015年「慶尚北道オンラインサポーターズ4期」優秀サポーター賞受賞
【Instagram】https://instagram.com/717ruby717/
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