オワハラの次は「サイレント」!就活中、企業から面接や選考の結果連絡が来ない時の対処法 (1/2)
就活生を悩ませる「サイレント」。面接などの選考の不合格の結果を明確に伝えないことで、「サイレントお祈り」と言われることも。元採用担当者が、企業の本音や対策を解説。
こんにちは、人事戦略コンサルタントの藤田美智です。
前年の就職活動スケジュールが、翌年に変更されると、その年に就職活動をする学生は大変ですね。
それだと、前の年に就職活動した先輩の動き方が参考になりません。
ですが、それは採用する側の企業にとっても同様です。
「内定者の数を、どの時期に、どの程度確保すれば、入社の意思決定をする学生の歩留まりはどの程度になるのか」ということが予測しづらく、手探り状態になっているのです。
企業側の手段として、昨年度までは「オワハラ」で対応していたのですが、今年度は、オワハラに対する非難が高まってきたため、「サイレント」という手段を取る企業が増えています。
「就活終われハラスメント」の略。
他社の内定を蹴って当社への入社を決意するならば内定を出しますよという意味。
次のステップに進めるかどうか企業側の意思を学生に示さず、「だんまり」を決め込むこと。
私のおつきあいのある各大学の就職指導担当者とも日々やりとりしているのですが、私は、以下のような態度で臨むべきと、アドバイスしています。
サイレントが2週間以上続いている企業には、次のような問い合わせを入れましょう。
企業側では、「選考が長引いていて申し訳ない」など言い訳をするだけですが、問い合わせが入った学生は、必ずチェックしています。
内々定を出せば、入社の確率が高い学生として印がつきます。
よって、次のステップに進む連絡が来る可能性は高まります。
私の知り合いの各企業人事担当者は、おしなべてこう言います。
「内々定・内定を出した学生の入社歩留まりを上げることが、採用担当者の腕の見せどころである」と。
かく言う私も、その昔、企業の採用責任者をしていた頃は、同じ思いでした。
「本当に、その学生が当社を第一志望と考えているかどうか見極められなければ、採用の仕事は務まらないよ」と、部下に言っていたことを思い出します。
学生が、企業に対して疑心暗鬼であるのと同じように、企業も学生に対して当社が本当に第一志望なのか、そうでなければ何番目程度の志望順であるのか、学生の行動パターンから探っているのです。
「2週間ほど前に、一次面接後の状況を確認させていただいた者ですが、その後もご連絡いただいていないものですから、再度ご連絡申し上げた次第です」と、もう一度問い合わせてみます。
企業は適当な言い訳をするだけでしょうが、問い合わせをしてみる目的は、別なところにあるのです。
企業の中には、一次面接から1ヵ月程度内に2度問い合わせがあった学生を次のステップに進めるというマニュアルで作業を進めている会社が現実に存在するのです。
以前の当コラムでも指摘しましたが、たいていの企業は、学生の在籍校を4つに分類し、それぞれ次のような対応をしています。
- とにかく最終面接まで (サイレント対象外)
- 人物評価が高ければ、最終面接まで (サイレント対象外)
- 人物評価が低ければ、サイレント
- 人物評価が高ければ、サイレント
- 人物評価が低ければ、お祈りメール
- 人物評価に関わらず、お祈りメール
以前は、このサイレントの部分をオワハラで代行していたわけですが、オワハラは、企業にとっても非常に手間のかかる作業なうえに、社会的な評判も悪いです。
対するサイレントも決して評判の良いふるまいではありませんが、手間のかからない分だけ企業側にとっては楽だということになるのです。
1ヵ月間に2度ほど問い合わせても反応が無い企業に対しては、早めに見切りをつけましょう。
ましてや、問い合わせに対して「こちらから連絡するまで、お待ちくださいと申し上げたはずですが…」などと言う企業には、こちらから手を引きましょう。
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こんにちは!藤田美智(ふじたよしとも)と申します。これまで、書籍・雑誌の編集、上場企業における広報、人事(主に採用・教育研修、人事評価制度設計)を長年にわたって経験。現在は、東京都港区赤坂に株式会社ネクサスグリッド(略称NG笑)を設立し、就職・転職・人事戦略・組織戦略をメインとする人事コンサルティングを展開しております。このコラムでは、仕事選び・就職・転職を成功させるために、何をどのように考えて行動に移していったらよいのかについて、お話しするとともに、企業における人材採用・育成の方法、その仕組みづくりについても解説してまいります。私は現在、社員のモチベーションUPを実現する人事制度設計・導入・定着のコンサルティングをメインとして仕事をしております。人事評価制度設計だけでなく、企業の人事戦略、組織戦略、事業承継ついても多様なコンサル実績があります。個別のご相談(無料=お金は一切いただきません)、講演、顧問契約等のご依頼、諸々のご相談は、メールにてご連絡ください。「ご連絡は以下のmail addressまでお願いします(●の代わりに@を入れて送信してください)」nexus.grid.akasaka●gmail.com
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