スキンケアの専門家による「肌トラブル」についての持論。シミ・シワ・たるみ・毛穴の開き・くすみ・クマ・涙袋など、加齢による肌の変化
こんにちは、スキンケアカウンセラーの松原好克と申します。
肌の悩みで、「シミやシワなどのトラブルが増えてきた」というフレーズをよく見かけます。
ですが、それは本来の意味での「肌トラブル」なのでしょうか?
今回のコラムは、肌トラブルの正しい理論をお伝えします。
まず、「トラブル」の意味をgoo国語辞書で調べると、こうあります。
- もめごと。いざこざ。紛争。「金銭上の―を起こす」
- 故障。不調。「エンジン―」
これを肌トラブルに置き換えると、「肌の不調」が一番適切なのはお分かりだと思います。
さらに、「不調」の意味を、同じくgoo国語辞書で調べてみます。
- 事がうまくととのわないこと。まとまらないこと。また、そのさま。「談判が―に終わる」
- 調子が悪いこと。思わしくないこと。また、そのさま。「からだの―を訴える」「機械が―だ」
- 不都合なこと。欠点の多いこと。また、そのさま。
これを肌トラブルに置き換えると、「肌の調子が悪い」「肌の調子が思わしくない」という位置づけになります。
つまり、肌トラブルの正論としましては、皮膚感覚を伴う不調(かさつき・染みる・痛み・痒み・荒れなど)や、見た目に尋常ではない状態(赤み・斑点・湿疹・腫れなど)を指します。
例えば、20代で目や耳が遠くなったり、腰が曲がってきたりするようなことがあれば、当然トラブルだと考えるのが普通ですが、70代で目や耳が遠くなったり腰が曲がってきても、トラブルだと思う人はいないはずです。
当たり前の肌変化
それと同じで、シミ・シワ・たるみなどは、加齢と共に現れる自然現象(肌老化)で、トラブルと呼ぶには相応しくないでしょう。
30代や40代になったら、シミやシワの1つが出てくるのは当たり前なのです。
脂漏性皮膚炎や、合わない化粧品による接触性皮膚炎(かぶれや湿疹)などの皮膚疾患は、もちろん肌トラブルと言えます。
ですが、皮膚疾患以外の肌トラブルは、自ら招くことが多いのです。
以下のような、肌を守るバリア機能を低下させる誤ったケアが原因となり、肌荒れ・乾燥・赤ら顔などのトラブルを発症します。
- クレンジングや洗顔の際の、擦り過ぎや時間の掛け過ぎ
- 化粧水を、コットンや手で叩き込む
- 過度なマッサージなど
また、慢性的な寝不足、生理や妊娠による女性ホルモンの影響で、敏感に傾いたり、ニキビができやすくなったりする肌も、トラブルに該当します。
肌トラブルと肌老化の違いを、ご理解いただけましたでしょうか?
前述の復習になりますが、シミ・シワ・たるみ・毛穴の開き・くすみ・クマ・涙袋など、皮膚感覚で刺激を伴わない肌状態の変化は、加齢による老化現象です。
これは、”老い”という誰にも止められない自然の摂理ですので、ある程度受け入れる必要があります。
老化と上手く付き合いながら、いかに美しく歳を重ねていけるかが、スキンケアの役目だと肝に銘じましょう。
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