季節を問わず、手軽に食べられる食事として日本の食卓に欠かせない「うどん」と「そば」。
似た者同士として一括りにされがちですが、栄養面においてはかなりの違いがあるようです。
それぞれの栄養効能や食べ方のコツについて見てきましょう。
- 100gあたり:105キロカロリー
- 一玉(230g)あたり:242キロカロリー
- 100gあたり:114キロカロリー
- 一玉(260g)あたり:296キロカロリー
原料である粉の段階では、うどんとそばにカロリーの違いは、ほとんどありません。
しかし、水分含有の多いうどんの方が、茹で上がりの重量に対して粉の分量が少なくなるため、結果的には低カロリーになるのです。
うどんの大部分は、糖質と食物繊維で構成されている「炭水化物」で、重要な栄養素には乏しい食品です。
しかし炭水化物は消化が早いという利点もあります。
特にうどんは、食物繊維が少なく、消化可能な糖質の割合が高いため、早く消化されてエネルギー源として吸収されるのです。
体調が悪い時に、胃に負担の少ないうどんを食べるのも納得ですね。
人間のエネルギー源であるブドウ糖は、砂糖類によってすぐに濃度が上がりますが、その反面、急激にその値が下がりやすく、低血糖を起こすことがあります。
その点、うどんの糖質は、体内でゆっくりと分解されてブドウ糖になるため、持続性があるのです。
良質なエネルギー源であると言えるでしょう。
うどん同様、ほとんど炭水化物で出来ていると思われがちな蕎麦ですが、意外にも栄養が豊富です。
たんぱく質は、人間の体を作るのに欠かせない栄養素ですね。
そのたんぱく質が、そばにも多く含まれています。
また、そばの植物性たんぱくは、たんぱく質を構成するアミノ酸が多く、そのバランスも抜群なのです。
疲労回復や滋養強壮に欠かせないビタミンB1は、糖質をエネルギーに変換するのに必要な栄養素です。
その量、なんとお米の4倍にもなります。
ビタミンB2は、たんぱく質や脂質、糖質などの栄養素の代謝を促します。
皮膚を保護し、肌や爪、髪の発育や体全体の抵抗力を強める働きがあるのです。
こちらもお米の4倍程度含まれています。
そばは、他の麺類に比べ食物繊維も多く含まれています。
そば一玉分で、キャベツ約200g相当の食物繊維を摂取できたことになります。
また、食物繊維が多いため、消化に時間が掛かって腹持ちが良いのも特徴です。
そばに含まれるルチンという栄養素には、毛細血管の弾力を保ち、血液の流れを促進する作用があります。
- 動脈硬化、脳卒中、高血圧症などの予防効果。
- 肩こり、冷えの解消。
また、シミやシワを防ぎ、美肌作りに欠かせないビタミンCの働きを促進させる効果もあります。
ダイエットされている場合には、栄養豊富で腹持ちの良いそばがお勧めです。
けれど、美味しいうどんも捨てがたいですよね。
そこで、それぞれの食べ方のコツをご紹介します。
「うどん」か「そば」か、その時の気分に合わせて楽しんで下さい。
|
|
関連コラム
|
|