おしゃれな酒器で日本酒を楽しむ。お酒タイプ別・うつわの選び方 (2/2)

執筆者: 松尾伸二 職業:酒屋
用途の異なる器を、酒器として使ってみましょう
湯飲みをぐい呑み代わりに

陶芸作家の方が作るぐい呑みは、意外と高いものが多いのですが、同じ作家さんでも、ぐい呑みより湯飲みの方が安いもの。

 

小ぶりの湯飲みを狙ってみましょう。

 

九州の焼酎用のぐい呑みは、お買い得!

九州の焼き物だと、焼酎用のぐい呑みの方が安く手に入るので、焼酎用を探してみましょう。

 

酒器に転用できるものを感性で探すのも、また楽し♪

また、本来は飲み物用ではない器でも、形と大きさが酒器に代用できるのであれば、用途の違う器をぐい呑みに利用するのも一興。

小さめのコンポート(脚付きボウル)なども、ぐい呑みに向いています。


高いぐい呑みを買う必要は無いのです。
自分の感性で酒器に転用できるものを見立てて買うのも、楽しいものです。

 

 

おわりに

かつて猪口は料理を盛り付ける向付であったのですが、江戸時代の中期に蕎麦やお酒用の器として使用され始めました。
昔から用途の違う器を酒器として見立て、使いこなしてきた歴史があります。

今ではすっかり使われなくなってしまった盃洗は、氷を入れ、冷酒用のガラスの徳利を冷やすのに使うと洒落ていますし、大きめの片口をアイスバスケット替わりに使用するのも、良いと思います。

陶器店や旅先で「この器、ぐい呑みに使えないかな」などと想像をめぐらせながら酒器を選ぶのも、楽しいです。
自由な発想で酒器を使うことにより、日本酒のある生活がより楽しくなると思います。

 
 コラムニスト情報
松尾伸二
性別:男性  |   現在地:神奈川県横須賀市深田台93  |   職業:酒屋

全品試飲できる住宅街にある隠れ家的酒販店Sake芯店主

日本酒好きが高じて、日本で唯一サロン風スタイルの一客一亭の酒屋を脱サラで開業。

果物のような甘味や、柑橘類のような爽やかな酸味を基調とした、エレガントでスタイリッシュな新感覚の日本酒をコンセプトに、厳選した銘柄ラインナップを心がけて日夜テースティングに励んでいる。

フランス料理と日本酒を合わせる企画を平成5年から始め、以後毎年開催し料理と日本酒の相性を探求。

 

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