子供には木登りをさせよう!おすすめアウトドア&スポーツの健康効果 (1/2)
こんにちは、理学療法士の西村猛です。
昔ながらの遊び(伝承遊び)には、子どもの体の発達にとって大切な要素が多くあります。
その中でも登り棒(あるいは木登り)は、人の体の仕組みに沿った子どもの体の発達に、とても有効な遊びの一つです。
その理由は本来人間が持つ、「生まれながらにして持っている体の特徴」を使った遊びであるからです。
具体的な例を交えながら、その特徴について見て行きましょう。
人の体は上肢(腕)、下肢(脚)、体幹(胴)、頭に分類されます。
この中で、上肢と下肢は「体を動かす」ために必要な部分です。
上肢も下肢も関節を曲げたり伸ばしたりすることで体を動かしますが、それぞれ得意な動かし方があります。
- 上肢=自分の体にモノを引き寄せる時に大きなパワーを発揮します。これを屈曲優位といいます。
- 下肢=自分の体から遠ざける(例えばボールを蹴る、ジャンプするなど)時に最も本来のパワーを発揮します。これを伸展優位といいます。
なぜ人間にこのような優位性があるのかというと、生きるために必要な要素がそれぞれにあるからです。
その理由は、人間に最も近い動物である、サルの活動を見ればよく分かります。
サルが木に登りエサを取る、そしてそれを食べるという行動から見てみましょう。
一連の活動の中で下肢、上肢はそれぞれ次のような働きをします。
- 立ち上がる
これは、エサを探して移動するために必要な活動です。
座っている(あるいは寝ている)サルが移動する際、最初にすることは立ち上がることです。
- 移動する
これは、ここからそこへ平面を移動するという、横移動と木の上に登るための縦移動があります。
特に縦移動については、重力に逆らって木に登ることになるため、横移動に比べ下肢のキック力(伸展力)が重要になります。
これらの活動はすべて下肢の伸展(足を伸ばす)活動です。
- 木にしがみつく
木に登る時やエサを取るとき、また木から木への移動の時に、この動作が必要になります。
- モノを口に運ぶ
食べる、という行為そのものです。
これらの活動は、すべて上肢を屈曲(腕を曲げる)活動で構成されます。
このように、サルの行動において上肢と下肢は、それぞれ動きに特徴があります。
そしてこの特徴は、サルのみならず、サルから進化し人間にも生まれながらに残されている現象で、私達の生活や、スポーツにはこの原則が応用されている動作が多いのです。
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