社会保険労務士が解説!暴言、無視、仕事を与えない…会社で起きやすいパワハラまとめ
社会保険労務士が解説!暴行や傷害だけではなく、仕事を与えない、絶対に無理な仕事を与える、プライベートへ介入してくるなども立派なパワハラです。
こんにちは、社会保険労務士の柳田真です。
厚生労働省の集計によると、2013年度に労働局の「個別労働紛争解決制度」に寄せられた相談のうち「いじめ・嫌がらせ(パワーハラスメントなど)」が、前年度比14.6%増の約5万9千件となり、前年度から2年続けて最多となっています。
いじめ・嫌がらせに関する相談は、制度が2001年10月に始まってから増え続けています。
パートなどの非正規労働者が全体の約4割に上る中、厚労省は「職場に様々な雇用形態の人がいて人間関係が難しくなっている、労働者の間にパワハラに対する問題意識が高まっていることも背景にある」としています。
職場のパワーハラスメントとは「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為」(厚労省「職場のパワーハラスメント対策の推進について」)をいいます。
ここで一番頭を悩ませるのが「業務の適正な範囲」の線引きです。
部下からパワハラだと訴えられるのを恐れて、指導・叱責をすることに二の足を踏んでしまう管理職の方も、多いのではないでしょうか。
そもそもパワハラの概念自体が、受けた側の主観的判断を含んでいます。
元受下請け関係、顧客などの当事者の関係や、該当する言動の判断も人により異なり、それが「業務の適正な範囲」との線引きをより難しくさせています。
職場のパワハラ行為を分類すると次のようになります。
これらは、業務に関係するものでも「業務の適正な範囲」には含まれません。
原則「業務の適正な範囲」に含まれません。
原則「業務の適正な範囲」に含まれません。
このうち、4から6については「業務の適正な範囲」かどうかを判断するに当たり、職場風土、当事者の人間関係、発生の経緯(前後関係)を把握しなければ、正しい判断は出来ないでしょう。
既にお話しましたが「業務の適正な範囲」の線引きは、業種や企業文化の影響や、その前後の状況によって左右されます。
まず大切なことは、全社員研修などによって、どこまでが業務の範囲で、どこからがパワハラになるのか、各企業、職場で認識を共通にして、範囲を明確にすることです。
その他にも、組織のトップからのメッセージや就業規則等へのルールの明示、相談・解決体制の構築、再発防止への取り組みなどが必要になります。
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やなぎだ労務管理オフィス、社会保険労務士の柳田 真(やなぎだ まこと)です。メンタルヘルス対策を重点業務としています。
また、年金事務所、労働基準監督署での勤務経験を活かし、労働問題、年金のご相談も幅広く対応しています。
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【やなぎだ労務管理オフィス】
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メンタルヘルス問題に関するコンサルティング業務(相談・復職支援・社内カウンセリング・教育)、労務コンプライアンス相談及び社内規程整備、助成金相談及び申請代行、障害年金請求手続代行など。
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メンタルヘルスに関する諸問題を、ハード(法律)とソフト(カウンセリング)両方向からアプローチを行い問題解決をいたします。休職・復職に伴う諸手続、社内教育など幅広くサポートしています。
また、当オフィスは、メンタルヘルス領域の第一線で活躍している学者や実務家をメンバーとした、一般社団法人産業保健法務研究研修センターの正会員です。裁判例などメンタルヘルス法務に関する最新情報の取り込み、専門医紹介など、常に質の高いサービスを提供しております。
【保有資格】
社会保険労務士(東京都社会保険労務士会所属)
一般社団法人日本産業カウンセラー協会認定 産業カウンセラー
中央労働災害防止協会登録 心理相談員
一般社団法人産業保健法務研修センター認定 メンタルヘルス法務主任者
【代表者経歴】
東京都社会保険労務士会 総務・財務委員会委員
東京都社会保険労務士会港支部 総務委員長
東京都社会保険労務士会 無料電話相談(社労士110番)担当
一般社団法人産業保健法務研修センター 正会員
港区役所 国民年金係相談窓口担当
足立年金事務所 厚生年金適用調査課
柏労働基準監督署 就業規則・36協定点検指導員
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