「銀座久兵衛」から学ぶ寿司文化と歴史!海外へ広がるSUSHIブーム
お寿司屋さん。
高級寿司屋になればなるほど自分を試されるようで、少し緊張しますね。
しかも常連さんと一見さんの差別もされており、身が縮こまるような思いをした人も少なくないのでは?
そしてもっとも恐れるものは、お値段です。
寿司の語源は「酸い(すい)」という説が有力です。
川魚を塩や加熱したでんぷん(ごはん)を混ぜて保存し、乳酸発酵させた「なれすし(熟れ鮨(鮓)、馴れ鮨(鮓))」と言われています。
本来の意味で言う「鮨(鮨)形」であり、現在の主流である「にぎり寿司」を中心とした「早ずし(江戸前寿司)」とは全く違うタイプです。
何年も漬け込み、乳酸発酵しているから酸い「なれすし」。
何年も漬け込んでいるので、ご飯はドロドロのおかゆ状になっています。
そのため魚だけを食べていたと言われています。
そう、「鮨」は本来、お米を利用した川魚の貯蔵法だったのです。
奈良時代にも既にその貯蔵法は存在していたようで、平安時代には宮廷へ献上したという記録も有ります。
現在では琵琶湖の名産「フナすし」が「なれすし」の姿を残しています。
そんなすっぱくて時間のかかる「なれすし」が、江戸前のにぎり寿司へと姿を変えていったのは文字通り江戸時代。
意外にも近年のことだったのです。
短気な江戸っ子は悠長に何年も待っていられませんので、乳酸発酵まで待てないと、ご飯を酢で酸っぱくして、生のお魚を乗せて握ったものが由来とされています。
別名「はやすし」とも呼ばれていたそうです。
さて、お寿司の歴史を学んだところで、素敵なお寿司屋さんのご紹介です。
銀座にある「銀座久兵衛」さん。
お昼のコースは 2000円引きの4000円からと明朗会計であるところも安心です。
予約時間よりも早めについたので、魯山人ギャラリーで少し待ち、カウンターに案内して頂きました。
付け台のなかの時代劇の俳優さん達のような小粋な姿に、思わずドキッとします。
本日は、にぎりのおまかせ(8000円)をお願いしました。
のっけからバラの花のような霜降りに息を呑み、絶妙なコンビネーションに圧倒され続けました。
ネタに合わせてタレやお醤油、塩などで味付け下さっているので、醤油の付け方が野暮だと気にすることもありません。
スダチや塩がいい塩梅です。
先代が初めてネタに取り入れたという、ウニ。
海苔がパリッと砕けた瞬間、ウニがまったりと口の中でとろけ始め、海苔を全く違う食感へと変えていきます。
アツアツの焼きアナゴは塩とタレで。塩は熱さが命なので、塩の方を先に頬張って下さい。
板前さんがシャリやワサビの量を聞いて下さるので、そのたびに会話が生まれます。
こちらのお鮨屋さんは日本だけでなく世界の要人がひいきにしている有名店でありますが、VIPでも一見さんでも変わらない対応をして下さるところが「おもてなしの心」を心得ていますね。
外国の方にも分け隔てないサービスをされており、日本の素晴らしい思い出を彼らの中に残していました。
ところで、世界で一番日系人が多い国はブラジルです。
世界中のレストランが集まるサンパウロにて、一番多いレストランが和食なのです。
健康志向の波にも乗っています。
和食といえばSUSHIということで、ブラジル風にアレンジされています。
鮭の皮をカリカリに焼いたものと、クリームチーズをのり巻きにしてパン粉をつけて揚げた「HOTROLL」がその一例です。
ちなみに照り焼きソースでいただきます。
手巻きの具も自由。マンゴーやいちごをお花とし、きゅうりを葉っぱに見立てたブーケ風の「TEMAKI」が人気のようです。
その国、文化や時代でどんどん姿を変えていくSUSHI。
近未来はどんなSUSHIにお目にかかれるのでしょうか、今から楽しみですね。
|
|
管理栄養士としてクリニックでのダイエットや腸活アドバイスなど2000人以上の相談業務に携わってまいりました。
アーユルヴェーダセラピスト、風水鑑定士の資格もあり、このコラムでは西洋医学の栄養学だけでなくインド、中国の叡智を取り入れた新しい健康アドバイスをご紹介します。
|
|