脂溶性ビタミンの過剰症摂取について解説。脂溶性ビタミンをサプリメントで摂る危険性や、摂りすぎた場合に現れる症状など。健康や美容・ダイエットのためのサプリが、かえってカラダに悪い影響を与えるケースもあるので注意が必要です。
こんにちは。
運動・食生活・生活習慣の3本柱でダイエットセッションを行う、ボディデザイントレーナーの花村育彦です。
無理なダイエット・筋肉トレーニングのみを行うのではなく、栄養管理も含めて運動・美容などによって、筋肉隆々といった不自然な体ではなく、自然で美しい体を造ること。(wikipediaより引用)
これまで何度か、サプリメントの過剰摂取によるリスクについてご紹介してきました。
今回は、前回の『ビタミンのサプリメント』の後編として、『脂溶性ビタミンのサプリメント』についてお話ししたいと思います。
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前回ご紹介したとおり、6種類のビタミンは、水に溶ける『水溶性ビタミン』と、油脂に溶ける『脂溶性ビタミン』に分けられます。
- 水溶性ビタミン = ビタミンB・C
- 脂溶性ビタミン = ビタミンA・D・E・K
脂溶性ビタミンであるA・D・E・Kは、油に溶けてカラダに吸収されます。
通常の食事で摂る分には、何の問題もありません。
ですが、サプリメントなどを使い、高濃度でカラダに入れる場合は、その分の油が必要となるようです。
つまり、脂溶性ビタミンを過剰に摂り過ぎることで、カラダが油不足の状態になる恐れがあります。
実際、アスリートや歌い手や女性クライアントだけでなく、私自身のカラダも通じて、油不足になることを経験しました。
油=5大栄養素のひとつである『脂質』のことです。
脂質は、人間にとって必要不可欠な役割を担っています。
脂質の働きを確認しましょう。
- 関節や腸内の潤滑油
- 細胞壁をつくる
- 脳の神経伝達物質として働く
上でお話ししたように、脂質=油は、栄養を吸収する小腸の滑りや、便が通る大腸の滑りを良くしてくれる、腸内の潤滑油の役割を果たしています。
ですから、脂溶性ビタミンのサプリメントを過剰に摂ることによって、体内の油が不足するということは、つまり、腸内の潤滑油となる働きが低下するということです。
その結果、次のような悪い状態になりやすくなります。
- 栄養の吸収率が低下して、太りやすくなる
- 便が詰まり便秘になって、お腹がポッコリとした状態になる
ちなみに、万年便秘の人は、腸内に2~5キロの便が滞っていると言われています。
油が正常に回ることは、便秘の解消にも効果的です。
水溶性ビタミンは過剰に摂ったとしても、数時間~半日で体外へ排出されます。
一方、脂溶性ビタミンの場合は、余分な量を排出するまでに1日~3日も掛かるのです。
そのため、水溶性ビタミンの安全性は極めて高く、脂溶性ビタミンの方が過剰摂取による健康障害を起こすリスクが高いのです。
ビタミンの推奨摂取量を超えると、次のような症状がでてしまうケースもあります。
過剰症で体調を崩せば、ダイエットどころではなくなってしまいます!
食欲不振、関節痛、唇の炎症など。
腎臓障害、石灰沈着、嘔吐など。
頭痛、疲労、吐き気など。
貧血(溶結性貧血)、核黄疸、高ビリルビン血症など。
脂溶性サプリメントを飲み始めると、次のような体調の変化を感じることがあります。
その場合は病院に行く前に、まず、そのサプリメントを一回中断して様子を見ることを、個人的には強くオススメします。
脂溶性のサプリメントを飲み始めたら「何だか最近、肌が乾燥する…」と感じた方は要注意です。
肌=皮膚の油が不足してきたのかもしれません。
脂溶性サプリメントを摂り始めてから「喉が乾燥して、空咳が出る」ようになった場合、原因は、風邪や病気では
ないかもしれません。
喉の油が乾いているだけの、ただの過剰症というケースも多く見てきました。
ビタミンのサプリメントについて、前後編にてお送りしてきました。
健康に良いと言われているものでも、何でも摂ればいいということではありません。
バランスの良い食事を心掛け、栄養は基本的には、食事から摂る努力をしましょう。
それが何よりの自然なダイエットなのです。
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