なぜ日本人観光客はイタリアでトラブルに遭いやすいのか?被害を防ぐ”自衛ワード”

日本人がイタリアへ観光旅行に行くときの注意点(言動編)!高額なチップを要求されたり、悪質なナンパ、ぼったくり被害に合わないための「NO」を身に付けましょう。

執筆者: OTA YUKI 職業:Enoteca Lombardi スタッフ/イタリア旅行アドバイザー
イタリアを楽しく旅したいなら、「NO」とはっきり言おう!

世界を楽しく旅をする。
旅行者にとって、様々な国に訪れることは、その国の文化や習慣に触れることでもあります。

 

世界の中でも比較的安全な場所で育った日本人には、日常の中で危険が犯されることは滅多にありません。

また、それぞれの生活習慣の違いなどからくる良し悪しの相違というのも、分からないことが多々あります。

 

今回は、楽しくイタリアの旅をする為に知っておいたほうが良いあれこれをご紹介したいと思います。

 

 

「NOと言えない日本人」のままでは、海外トラブルに巻き込まれる

私たちは、何か都合が悪いとき、もしくは断りを入れなければならないときでさえ、「NO」と表現するのがあまり得意ではありません。

相手のことを尊重する精神を持つため、曖昧に伝えることが和を保つことであり、美徳でもあります。

 

ですが、イタリアという国において、それはトラブルのもと。

「NO」とはっきり伝えないことが、問題の原因になったりすることもあるのです。

 

 

「荷物運びの人」に会ったらきっぱり断る!
「なんて優しい紳士」と思ったら…

人混みの中、重たいスーツケースを駅まで運んでいきます。

段差はあるし、歩きづらいし、時間もないし。

 

そんな時、スッと助けてくれる人がいました。

それはまるで紳士のよう。

乗る電車の番号まで調べて運んでくれるとは。

 

思わず「ヨーロッパには優しい人がいるものね…」なんて思ってしまいます。

 

その後、高額なチップを要求される

さて、指定の座席に着いたとき「ありがとう」の引き換えは、高額なチップ要求でした。

運んでもらう前ならまだしも、運んでもらってからでは断りようがありません。

チップ額は人によって違いますが、中には50ユーロも請求された人も。

 

荷物を持ち上げる時に手伝ってくれる人はいますが、わざわざ運んでくれる紳士は存在しないのです。

 

「ついてくる人」は、あえて無視!
ニコニコしながら「NO」と言っても、恥ずかしがっていると思われるだけ

「チャオ ベッラ!」

ベッラとは、美しい人を意味します。

 

ベッラと言われて、嫌な気分になる人はいません。

つい、振り向いてしまいます。

 

満面の笑みを浮かべたイタリア中年男性は、なんとか可愛い日本人観光客の旅のお手伝いをしたくて仕方がありません。

地図を見て、あれやこれやと案内を自分から買って出てくれます。

 

可愛い日本人観光客は、困りつつも、はっきりとは断れません。
ニコニコしながら小声で「NO」と言います。

 

これでは、イタリア人にとっては「喜んでいるけど恥ずかしがり屋なんだね…」としか思えません。

そうして彼女の行く先々をついて回るのです。

 

ともすれば、一晩のアバンチュールを夢見ながら。

 

いらぬ笑顔はNG!

こんな時、決して笑顔を見せてはいけません。

「NO」というのが怖ければ、あえて無視することをお勧めします。

 

ちなみに「チャオ ベッラ」のベッラは、「美しい人」の意味を持ちません。

「やぁ、お嬢ちゃん」程度の言葉だと理解するようにしましょう。

 

ぼったくりの「悪徳ジェラート屋」にお金を払う必要なし!

イタリアといえば、ジェラート。

「どんなに寒い冬の日でも、1回ぐらいはジェラートを食べておきたい!」

そう思う観光客は、あとを絶ちません。

 

そんな観光客の楽しみを悪用するジェラート屋も、実は存在するのです

 

普通は、2ユーロくらいなのに、12ユーロも請求してくる店がある!

お店では、コーンとカップの値段は表記されていなければなりません。

通常、小さいもので2ユーロくらいから。

それに2種類くらいの味が選べます。

 

さて、会計時になって「12ユーロ」なんて金額を請求される時があります。

2ユーロだと思ってたものが、10ユーロ以上も多く請求されるのです。

 

そんなときは、さっさと店を出るのが正解。

そんなときは、差し出されたジェラートを手にせず、お店を出てしまいましょう。

「折角作ってもらって申し訳ない…」そう思って購入する人もいます。

しかしこれは、ぼったくりです。

 

こんな店にあたったら、お金を払わず出てしまいましょう。

もちろんジェラートは受け取らずに。
ジェラート屋さんは、他にいくらでもあります。

 

経験上の話でいうならば、美味しい所ほど値段は手頃で、ぼったくり行為はしないのです。

ぼったくりする必要がないのですから。

 

おわりに

これ以外にも、はっきりと意思表示をしないことが、後で問題を起こすケースが多々あります。

 

日本では、笑顔で愛想よく自分の意見を主張しない女性は「優しそうで気立ての良い女性だ」と美徳にされていますが、海外では無防備かつ自己主張が出来ない子供のように見えます。


基本「NO」ということで、問題を引き起こすケースは殆どありません。

むしろ、きちんと言わない方にこそ、問題が起こりやすいと考えたほうが良いでしょう。

 
 コラムニスト情報
OTA YUKI
性別:女性  |   現在地:フィレンツェ  |   職業:Enoteca Lombardi スタッフ/イタリア旅行アドバイザー

花の都 フィレンツェ に住むこと、はや十数年。
フィレンツェの台所と言われる、メルカートで働いて10年以上となります。
多くの食材に囲まれながら、花より…の生活を楽しんでいます。

そんな生活をこちらに綴っています。どうぞ、ご覧ください。
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