マッハ1は時速何キロ?飛行機の「速度・距離・高さ」の単位は?航空トリビア"単位"編
航空豆知識!飛行機にまつわる単位(ノット、フィート、ポンドなど)を紹介。また、多くの人が疑問に思う「マッハって時速何キロ?」にもお答えします。
皆さんがよく聞く速度に「マッハ」と言う単位がありますね。
では、飛行機で使われる速さなどの単位は何を使うのでしょうか?
今回はそんな、飛行機にまつわる単位のお話です。
我々にとって最も身近な速さの単位は「km/s」ですね。
自動車や鉄道などで、「時速何キロ」というように使うかと思います。
では,飛行機はどうなんでしょうか?
答えから先に言いますと、飛行機は、船と同じ「ノット(Kt)」を正式には使います。
航空機の機内アナウンスで、「現在の速度は○○○ノット、時速に換算すると時速○○○km」と言ったアナウンスを聞いた経験があると思います。
一般に日本では距離や高さは同じ単位で「キロメートル」や「メートル」を、アメリカや欧州では距離は「マイル」、高さは「フィート」を使うのが一般的ですね。
では航空ではどうかと言いますと、距離は「マイル」を使います。
ただし、マイルと言っても法定マイル(陸マイルともいいますが):1.609344 kmではなく、海里(ノーティカルマイル):1.852 kmが使われます。
高さについては、航空では高度となりますが、こちらはフィート(0.3048 m)が使われます.
重さの単位ですが,こちらも日本では「キログラム」や「グラム」、欧米では「ポンド」などが一般的ですが、航空では、単位はポンド(lb)を使っています。
1ポンドをキログラムに換算すると、0.453 592 37 kgですので、約0.45kgと覚えると良いと思います。
ここで本題です。
高速で飛ぶジェット機や戦闘機に対して「マッハ」という単位も使われますが、さてマッハ1は時速何キロなのでしょうか?
マッハは、音速(340m/s)を基準とした比率で、このまま計算するとマッハ1=1,224km/hとなります。
ただし、これは「高度0メートル」で「気温15度」の条件のときです。
高度0メートルで飛行機は飛べないので、飛行機の飛ぶ高度、例えば高度1万メートル(33,000フィート)の場合であれば気温が-50度となり、この条件でマッハ1を計算すると1,080km/hになります。
つまり、音の速さは気温で変わるって事ですね。
航空の分野では、単位系は物理単位としてSI単位(秒 s、メートル m、キログラム kgなど)よりも、fps単位系(ヤード・ポンド法)が現在でも世界的に広く使われています。
我々が普段使っている単位と一寸違和感があるかもしれませんが、単位変換が分かれば、飛行機に乗っていても今の高度は約何キロ、速度は時速何キロというように換算できるので、イメージがつかみやすくなりますね。
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