「墜落しないよね!?」飛行機に乗る乗客の体重はどう計る?航空トリビア"重さ"編
空港で荷物を預けるとき、重さを量りますよね。でも、普通乗客の体重は測定しません。「重さ」に関する航空豆知識を紹介。
「重さ」、それは飛行機にとって、とても大事な要素です。
同じ目的に地に向かう便でも、乗客や荷物の重量、搭載する燃料が一機一機変わるのは何となく皆さんも理解できると思います。
機体が軽いと、消費する燃料も少なくて済みます。
逆に重いと、それだけ燃料を消費する事になりますね。
それだけ飛行機にとって、重量とは大事なものなのです。
飛行機に搭乗する際に、空港の受付カウンターで手荷物を預けた経験のある方も多いと思います。
係員に預けるとき、荷物の重さを量られますよね。
航空会社ごとに一人当たりの手荷物の無料の重量が決まっており、その重量を越えると追加料金を支払う事になります。
LCCで航空運賃は安いけれど、無料で預けられる手荷物の重量が少ないので、オーバーして追加料金を払うことになり、結局割高になってしまったという体験談も耳にします。
では、乗客はどうでしょうか?
飛行機に乗りこむまでに体重測定されたという方は、ほぼいないと思います。
実は、エアラインでは、乗客一人当たりの標準体重を設定しています。
この「標準体重×搭乗者数」で、乗客全員の体重をカウントしているのです。
その重量ですが、若干航空会社ごとに異なるのですが、アメリカの場合、乗客一人当たりの標準重量を190ポンド(約86キロ)と設定しています。
この標準体重は、折を見て見直しが行われており、190ポンドの前は、「夏季180ポンド(約81.6キロ)、冬場185ポンド(約83.9キロ)」でした。
夏季と冬季で異なるのは、夏場は暑いので薄着、逆に冬場は厚手の物を着込むので、2キロほど重い重量となります。
なぜ最近になり標準体重の設定が変ったかと言いますと、メタボの関係です。
日本の場合
では、日本国内ではどうなっているのでしょうか?
日本人と欧米人では体格差がありますが、冬季の標準体重を70キロと定めているエアラインが多い様です。
夏場は冬季の標準体重より若干軽くなります。
なお、子供の場合は、大人の半分の35キロで設定しているエアラインが多いそうです.
女性で70キロはないだろうと思われる方も多いと思いますが、搭乗する乗客は皆一律ではなく、標準体・細身・太った方など様々なので、上手くバランスが取れるそうですよ。
上の通り、国内では、標準体重70キロの設定ですが、では、力士の団体が乗る場合はどうするのでしょうか?
力士の体重は、到底70キロでは済みませんよね。
このような場合は、各個人に体重を聞いているんだそうです。
ちなみにラグビー選手も同じそうですよ。
なお、世界の航空会社では、乗客の体重を量る航空会社もあります。
世界に目を向けてみると、中央アジアのウズベキスタン国営航空では、離陸時などの機体重量の計算や安全運航の確保に必要として、出発前に乗客の体重と持ち込み荷物の重さを測定するそうです。
また、世界一の肥満国といわれる南太平洋のサモアでは、乗客の体重で運賃を決める方法を2013年より採用し、注目を集めました。
これは,航空運賃の公平性を期すとの理由からだそうです。
荷物の重さは同じで、体重が異なっても運賃は同じはおかしいとの発想ですね。
日本国内でも、地方離島航路の小飛行機の場合は、重量配分のバランスを取るための措置で、体重測定があるとのことです。
飛行機と重さの関係についてお話ししました。
航空会社からしたら、乗客の体重も正確に分かった方が綿密な運航ができるので、もしかしたら、世界的に従量制の料金が広まる可能性もあるかもしれません。
そうなると、みなダイエットに走りそうですね。
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