愛犬の嬉ション癖が治らない!「うれション」の原因と対処法

執筆者: Dog index Makiko 職業:ドッグトレーナー
犬のうれション!その原因と対策

帰宅して、「ただいま」とドアを開けると、尻尾フリフリで迎えてくれる愛犬の姿。

再開のひと時を楽しんでいたその時、ふと気づくと床に水たまりが出来ている。

 

こんな経験、ありませんか?


オーナーさんとの再会が嬉しくて、または来客に喜んでおしっこを漏らしてしまう、通称「うれション」。

今回は、この原因と対処法についてお伝えします。

 

 

「うれション」には、どんな意味があるの?

犬にとって相手の前で排尿することは、「ボク(わたし)は全く敵意がないですよ」という意思表示です。


大好きなオーナーさんや、お客さんがお家に入ってきて、撫でられることに興奮したり、嬉しすぎて漏らしてしまうのが、うれションなのです。

うれションをしやすい犬は?

多くの犬がいる中で、うれションをしやすい犬とそうではない犬がいます。

 

うれションをしやすい犬の傾向としては、大きく分けて、「子犬」・「興奮しやすい性格の犬」・「自分に自信がない犬」の3つが挙げられます。

 

子犬の場合
子犬のときは、排泄のコントロールが未熟でうれションしやすい時期

排泄のコントロールが未熟で興奮しやすい子犬の時期は、ちょっとした興奮でうれションをしてしまいます。

性別で比較すると、メスの方がオスよりも多いです。

 

これは、尿道の長さや太さが関係していると考えられます。

 

成長に伴って落ち着いてくる

子犬のうれションは、多くの場合が成長に伴って落ち着いてくるので、あまり心配しなくても大丈夫です。

 

興奮させすぎないよう注意

激しく撫でまわしたり、興奮させすぎないように注意してみましょう。

 

 

興奮しやすい性格の犬

成犬になっても、うれションが改善しない場合、興奮しやすい性格が原因かもしれません。

 

帰宅時の挨拶は、軽めに

帰宅時の「ただいま」の挨拶を、激しくしすぎていませんか?


お家に帰ったときには、「ただいま」と軽く声をかけてあげたら、手を洗ったり着替えをした後に、犬が落ち着いてから接するように気を付けてみてください。

 

興奮しすぎは、犬の負担に

可哀想と思われるかもしれませんが、興奮している状態の方が犬に負担になります。

自分に自信がない犬

嬉しいという感情とは少し異なりますが、自分に自信がない犬や、人への依存心が強い犬は、人から触れられたり見つめられるだけで、おしっこを漏らしてしまうことがあります。

 

怖がりの犬や、保護された直後の犬は、不安から粗相をしてしまうことも

うれションは、「敵意がありませんよ」という意思表示だと書きました。

怖がりであったり、保護された直後で精神的に不安定な状態の犬は、ちょっとした触れあいでも不安が頂点に達してしまうのです。

 

成功体験を積み重ねて、自信を付けさせよう!

この場合も興奮させすぎないよう注意するのは同様ですが、生活の中に簡単なゲームやコマンドを取り入れ、成功できる体験をすることで、自信を積み上げていきましょう。

 

大人同士の接し方をするのがベスト

目をじっと見つめたり、常に抱っこをしたり撫でたりするのを止めて、大人同士の接し方をしてあげてみてください。

おわりに

「せっかく喜んでくれているのに、無視するのは可哀想」と思われるかもしれませんが、ここは犬のため。

ぐっと堪えましょう。

 

また、お客様を迎える時にも、あらかじめ「落ち着くまでは、触ったり見つめたりしないであげてください」とお願いしてみると良いですね。


かっこいいオトナな犬を目指して、今日からでも実践してみてくださいね。

 
 コラムニスト情報
Dog index Makiko
性別:女性  |   職業:ドッグトレーナー

「イヌと人の笑顔を少しでも増やす!」という目標のために、
Vancouverへ渡航。
現地のドッグトレーナー養成学校で、「おやつや体罰を使わない」
オーナーさんとイヌの絆をつくる というトレーニング方法を学ぶ。

卒業後はドッグウォーカーや、Dog daycare
(犬の預かり施設)に勤務。
帰国後、動物病院での業務を経験。
Dog indexドッグトレーナー 神奈川担当として活動中。
神奈川県内の動物病院にてパピー教室、相談会を担当。

*College of Canine Behavioral Science(Vancouver, Canada)卒業

*動物看護師統一認定機構認定 動物看護師
*愛玩動物飼養管理士
*愛犬飼育管理士

パートナー犬は、2011年生まれのシェルティー。
Kiitos(キートス)♂です。