もこもこの泡はまるでカプチーノ!幸運を呼ぶ沖縄のお茶「ぶくぶく茶」とは
こんにちは。琉球茶道家の笠島香織です。
琉球茶道教授、ぶくぶく茶コーディネーターとして活動しています。
さて、皆さんは『ぶくぶく茶』をご存じですか?
沖縄によく行く方でも、まだまだ未体験の方が多い様です。
ぶくぶく茶とは、琉球王朝時代から伝わる沖縄伝統茶です。
福福茶と書かれる事もあり「幸せを呼ぶお茶」と呼ばれています。
主に沖縄では、ご長寿のお祝いや結婚式などおめでたい席で飲まれる事が多いです。
白い泡がぶくぶくと生まれ、なんとも不思議な様子です。
ぶくぶく茶は二層になったお茶です。
お茶の上にこんもり盛られたまっ白い泡、18世紀初頭から飲まれている、言わば琉球式カプチーノですね。
琉球茶道は、ぶくぶく茶を点ててお客様をおもてなしする茶道です。
沖縄サミットでも、各国代表にぶくぶく茶が振る舞われました。
御抹茶を点てる茶筅の2倍以上の巨大な茶筅を使い、お客様のご多幸をお祈りしつつ、豊かな美しい泡を点て、沖縄の和を表す数字『三』にちなんで三服(三杯)ずつ入れるのが流儀です。
米、水、茶葉の3つでとてもシンプルです。
米は白米と玄米を、水は沖縄の硬水を、茶葉はさんぴん茶(ジャスミン茶)と番茶を使います。
自然の恵みを丁寧に、炒り、煮出し、合わせる事により、まっ白な泡が立つ不思議なお茶を創り出した先人達の知恵と努力には、敬服せずにはいられません。
沖縄の自然が生んだぶくぶく茶は、今日まで長く沖縄の人々の心と体を優しく支えて来ました。
沖縄旅行と言えば多くは蒼い海や空、その絶景を満喫する事が目的になりますが、どこかで「ぶくぶく茶」の文字が目に止まりましたら、首里城の王様もお姫様も口にしたであろうそのお茶を、歴史に思いを馳せながら、ぜひ一服お召し上がり下さい。
次の機会には、ご家庭でも作れるぶくぶく茶の作り方、おもてなしに使える琉球茶道流の懐紙の折り方について、ご紹介したいと思います。
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琉球茶道教室ぶくぶく茶館代表。
琉球茶道教授。沖縄ぶくぶく茶コーディネーター。
沖縄に渡り、家元・田中千恵子氏(蒼海伝統文化学院 理事長)に師事する。ヒューマンアカデミー那覇校、県立高校などで指導経験を積み帰阪。現在、関西を中心に活動中。
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