世界の王室を知る!王族と結婚した民間出身のプリンセス13人

世界の王室には、王族と結婚した民間出身の女性が意外に多くいます。シンデレラストーリーを地で行くプリンセスを13人紹介。出会いや、結婚するまでに乗り越えた試練など、興味深いエピソードも。

執筆者: colonnayumi 職業:ツアーコンダクター、料理家、インバウンド通訳ガイド
世界の王室事情!王族と結婚した民間出身のプリンセスたち

世界の王室には、意外にも民間出身のプリンセスがたくさんいます。

今回は、シンデレラストーリーを地で行く、素敵なプリンセスをご紹介してみたいと思います。

 

 

グレース・ケリー(モナコ)

モナコ大公レーニエ3世の妻。
出会いは、カンヌ国際映画祭。

 

ハリウッド女優から世界の王室へ

アメリカのハリウッド女優からモナコのプリンセスへと華麗なる転身を遂げたグレース・ケリーは、今でも語り継がれる世界中の女性達の憧れですね。

ところで、今でこそモナコは世界中に知られておりますが、グレース・ケリーがプリンセスになるまでは、それほど有名な国ではありませんでした。
人口3万人程度の、世界で2番目に小さな国です。


ですから、レーニエ公にとっては「世界的に有名な女優グレース・ケリーと結婚すれば、モナコの大きな宣伝になる」という思惑もあったわけなのです。
実は、あのマリリン・モンローもお妃候補に入っていたんだそうですよ。

 

王室へ嫁ぐための持参金は7億円!

また、ヨーロッパには、古くから伝わる婚約儀礼として、お妃側からの「持参金制度」があります。
グレース・ケリーも、レーニエ公と結婚する時に、当時の日本円で、約「7億円」の持参金を持参しています。

 

民間出身といえども、それだけの持参金を出せるだけの家系に生まれ、彼女自身も世界的に有名なハリウッド女優だったということも、プリンセスになるべくしてなった女性なのかもしれませんね。

 

エルメスの「ケリー」バッグでも知られる存在

さて、1957年、長女の妊娠中に、マスコミに知られないよう、エルメスのバッグ「サック・ア・クロア」でお腹を隠した結果、このことでそのバッグが話題になり、その後「ケリー・バッグ」と改名されたのは有名な話です。

 

原因不明の事故で帰らぬ人に…

なお、晩年、残念なことに、車の事故で52歳の若さで亡くなってしまいましたが、事故の原因は未だわかっていません。
一説によれば、「実は、実際に運転していたのは、娘だったのではないか」とか、「運転中にグレース・ケリー自身が脳梗塞になったのではないか」など、様々な憶測が飛び交いましたが、真実は闇の中。

 

女優、妻、母、そして王妃として、ドラマテイックに時代を駆け抜けた永遠のプリンセス。
英王室のダイアナ妃同様、突然、謎の死を遂げてしまった美しいプリンセスの姿は、後世に渡って語り継がれていくことでしょう。

 

シャルレーヌ・ウィットストック(モナコ)

モナコ大公アルベール2世公の妻。
シャルレーヌ妃は、南アフリカ共和国の元水泳選手で、シドニーオリンピックにも出場したことがあります。

 

元五輪水泳選手から公妃に

元アスリートから、モナコ公国の公妃となったシャルレーヌ妃ですが、実は、アルベール2世公の女癖の悪さに愛想をつかし、結婚式の直前に逃げ出そうとしていたという話は有名です。
ですが、現在では、双子のガブリエラ公女とジャック公子にも恵まれ、幸せそうな家庭を築いているようにみえます。

 

エレガントで気品があり、女優顔負けの美しさ

民間出身なのに、王室メンバーよりもエレガントで気品があるという評判の、その女優顔負けの美しさは、アルベール2世の母グレース・ケリーの伝統を受け継いでいるかのようです。


グレース・ケリーとは全く血縁関係はないのですが、シャーリーズ・セロン似ともいわれるほど美形のプリンセスは、「モナコ王室でグレース・ケリーの美貌を受け継いだのは、シャルレーヌ妃だけ」と言われるほど。

 

クールで洗練されたファッションも高評価

また、よくイギリス王室のキャサリン妃と比較される記事が話題になるようですが、縦ロールの巻き髪とコンサバなファッションがトレードマークのキャサリン妃に比べ、クールで洗練されたスタイリッシュなファッションセンスのシャルレーヌ妃は、イギリスの王室ウオッチャーたちの間でも評判がいいそうです。

 

キャサリン・ミドルトン(イギリス)

イギリス王室チャールズ王太子の長男、ケンブリッジ公ウイリアム王子の妻。
セント・アンドルーズ大学で、学友として知り合って結婚し、ケンブリッジ公爵夫人キャサリン妃となりました。

 

母方の先祖が労働者階級の家系であるばかりに…

キャサリン妃の両親は、共に英国航空勤務だったようですが、父方の祖先にはパイロットや事務弁護士もおり中流階級に属していました。
一方、お母さまは、英国航空のCAをしていたそうですが、代々祖先は行員と炭坑夫の家系で、労働者階級。


階級を非常に重んじる英国では、ウイリアムと結婚したキャサリンについて、「炭坑から王室へ」などと、皮肉たっぷりに報じられたこともありました。
また、ふたりの交際中に、英大衆紙「News of the World」に報じられた記事によれば、エリザベス女王は、「結婚の意思がないなら急ぐべきではない。ダイアナ妃の二の舞になることを望んではいない」とウイリアム王子に対し、忠告したそうです。

 

まさに現代のシンデレラ・ストーリー

それでも、庶民的で愛くるしい笑顔の素敵なキャサリン妃は、瞬く間に英国はもとより世界中の人々に愛されるプリンセスになりました。
まさに、現代の「シンデレラ・ストーリー」を地でいく感がありますよね。
2人の子供にも恵まれて、とても幸せそうな2人の姿を見て、今は亡きダイアナ妃も天国で微笑んでいることでしょう。


今年は、ダイアナ妃がパリで交通事故で亡くなってから、早いものでもう20年。
次に心配しているのは、次男のヘンリー王子のことかもしれません。
もしかしたら、お兄様に続き、次の素敵なシンデレラストーリーが生まれるかもしれませんね。

 

レティシア・オルティス・ロカソラーノ(スペイン)

現国王フェリペ6世の妻。
出会いは、知人宅の夕食会。

知り合った当時は、フェリペ6世は王太子でした。

 

離婚歴のある売れっ子のニュースキャスターが王室入り!

実はレティシア妃は、一度離婚歴ありですが、当時は売れっ子のニュースキャスターで、フェリペ王子ともすぐに意気投合したようです。

ただ、出会った当初、フェリペ王子は、レティシアに対してまだ特別な感情を持ってはいなかったそう。
ですが、その後、正式に交際がスタートしてデートを重ねるうちに、フェリッペ王子にとってレティシアは、一生を共にしたい「最愛の人」となりました。

 

王子は「彼女と結婚出来ないなら王冠を捨てる」と断言。

当時の国王フアン・カルロス1世夫妻に、「彼女と結婚出来ないなら王冠を捨てる」と言ったフェリッペ王子の話は有名です。

民間出身で、しかも離婚歴のある女性をプリンセスに迎えたのは、スペイン王家始まって以来のこと。
しかしながら、レティシア王妃は、今ではすっかり全スペイン女性の憧れの的であり、常に注目される存在の素敵な王妃になりました。

 

庶民的なブランドをセンス良く着こなす姿に、好感度アップ!

レティシア王妃もやはり、その美貌とおしゃれなファッションセンスが、女性たちが憧れる要因のひとつです。

しかも、ザラZARAやマンゴーMANGOといった、スペインを代表する庶民的なブランドをセンス良く着こなしているといったスタイルに好感度が上がっているのでしょう。

その他の国の「王室に嫁いだシンデレラストーリー妃」
メアリー・ドナルドソン(デンマーク)

フレデリク王太子の妻。
オーストラリア出身で元会社員。

 

シドニーオリンピックの時にナイトバーで知り合う。

アレクサンドラ・マンリー(デンマーク)

女王マルグレーテ2世の次男ヨアキム王子の前妃。
香港出身のイギリス人で、会社員だった頃、同じ香港で働いていた王子と知り合う。

 

10年の結婚生活末、離婚。

 

マリー・カヴァリエ(デンマーク)

女王マルグレーテ2世の次男ヨアキム王子の2度目の妻。
フランス出身のスイス育ち。

ソニア・ハーラルセン(ノルウエー)

ノルウエー王ハーラル5世の妻で、デパート経営者の娘。
一般女性が王妃になった前例がなかったことから、9年もの交際期間を経て結婚。

ジルフィア・ゾマラート(スウエーデン)

スウエーデン国王カール16世グスタフの妻。
ドイツ人とブラジル人のハーフ。

ミュンヘン・オリンピックでグスタフ国王(当時は王子)のコンパニオンを務めたのがきっかけ。

リリアン・デービス(スウエーデン)

現国王の叔父にあたるベルテイル王子の妻。
元ファッションモデル。


出会った当時は、王位継承規定により一般人との結婚が許されていなかったため、33年間内縁関係を続けていたそうです。

マクシマ・ソレギエタ(オランダ)

オランダ国王の妻で、オランダ王妃。
アルゼンチン出身で、オランダとアルゼンチンの二重国籍を持っています。


アメリカで銀行員をしていた時に、当時は王子だった現国王と友人が主催したパーテイーで知り合ったそうです。

マリア・テレサ・メストレ(ルクセンブルク)

ルクセンブルク大公の妻。
キューバ出身ですが、キューバ革命により家族と共にアメリカへ亡命。
スイスジュネーヴ大学で学生だった頃、大公(当時は大公世子)と知り合いました。

ラーラ・サルマ(モロッコ)

現国王ムハマンド6世の妻。
コンピューターエンジニアとして働いていた時に、国王(当時は皇太子)と知り合いました。


一般女性との結婚は、王家初だったので、初めて公に紹介された王妃です。
国王は、一夫一妻制を維持しています。

 

世界の王室に嫁いだ、民間出身のプリンセスたちでした

意外にも、世界には、王室に嫁いだ民間出身のプリンセスがたくさんいましたね。

 

その生きざまは、人それぞれではありますが、ただひとつ言えることは、きっとどのプリンセスも、「人として、魅力的な人物」なのだということではないでしょうか。

 
 コラムニスト情報
colonnayumi
職業:ツアーコンダクター、料理家、インバウンド通訳ガイド

海外ツアーコンダクター、料理家、インバウンド通訳ガイド、日本旅行作家協会会員。