こんにちは。管理栄養士・ダイエットコーディネーターの水谷俊江です。
スーパーマーケットの棚に美しく並べられている、色々なナッツのオイルやオリーブオイル。
日本の食品メーカーの油も多種多様です。
皆さんはお料理に使う油をどんなふうに選んでいますか?
味?風味?それともカラダのため?
カラダに良い油、悪い油なんて言葉をよく耳にします。
タンパク質・炭水化物・脂質と、三大栄養素に並ぶ「脂質」の油。
油の種類によって、味や風味だけでなくカラダでの働きも大きく変わります。
油、ここでは植物油について、脂質学の面から解説していきます。
油は科学的に炭素の結びつきで分類されます。
見分け方は、炭素と炭素の結びつきに、「二重結合」と呼ばれる分子構造があるかないかで分類します。
- 二重結合がない=「飽和脂肪酸」⇒脂
- 二重結合がある=「不飽和脂肪酸」⇒油
飽和脂肪酸は、バターやラードなど動物性の他に、ココナッツオイルも飽和脂肪酸に分類されます。
常温で固形のものを指し、脂とも呼ばれます。
不飽和脂肪酸は、植物から出来ている植物性の油のこと。
オリーブ油や、大豆油、コーン油、べに花油、魚の油なども不飽和脂肪酸です。
常温で液体のものを指し、油とも呼ばれます。
飽和脂肪酸は肥満を引き金となる中性脂肪になり、体に蓄積されやすいと言われています。
続いて、炭素のつながりの長さでも、それぞれ「短鎖脂肪酸・中鎖脂肪酸・長鎖脂肪酸」へ分類することが出来ます。
見分け方は、炭素のつながりの長さで分類します。
- 短鎖脂肪酸=炭素のつながりが6以下
- 中鎖脂肪酸=炭素のつながりが8~10
- 長鎖脂肪酸=炭素のつながりが12以上
一般的な食用油である長鎖脂肪酸は、体の中で脂肪組織や筋肉、肝臓に運ばれて分解されエネルギーとなったり、体脂肪として貯蔵されます。
しかし、中鎖脂肪酸や短鎖脂肪酸は、直接肝臓に運ばれ、効率よく分解されて速やかにエネルギーとして利用されます。
中鎖脂肪酸、短鎖脂肪酸のほうが、長鎖脂肪酸よりエネルギーとなりやすく、体脂肪として蓄積しにくいのです。
「ココナッツオイル」は中鎖脂肪酸を10%~15%ほど含んでいるため、痩せる油といわれることが有ります。
ただし、ココナッツオイル約50%を占めるラウリン酸は飽和脂肪酸であり、長鎖脂肪酸です。
食べ過ぎると当然太りやすくなりますので、お忘れなく利用して下さい。
次回もオイルについて詳細を解説していきますので、お楽しみに。
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