京都の伝統「舞妓」になるためには?修行や一日の生活、仕事内容などを紹介
京都の花街の象徴である舞妓さん。
花街を歩いていると、運が良ければ遭遇することもあり、その華やかな衣装や雰囲気に魅了されている観光客は数知れません。
舞妓さんという職業に憧れて、地方から入京した人も多い反面、厳しい修行に耐えられず、辞めていく人も多いのだそうです。
そんな舞妓さんのお仕事は、どのようなものなのでしょうか?
舞妓さんとは、京都の花街で、唄や踊り、三味線などによって、宴席を楽しくさせるための仕事をする女性のことで、芸妓の見習い修行の段階です。
舞妓さんになるには、年齢制限や身長制限など、様々な条件があって、誰でもなれるという訳ではありません。
年齢は、中学卒業前後で15歳前後が望ましいと言われています。
昔は「舞妓」では無く「舞子」という漢字で表され、9歳から12歳でお座敷に上がって、接客作法を学んだあと、芸妓として成長していきました。
しかし労働基準法の改正によって、現在は中学卒業後でないとなれません。
まずは舞妓さんが所属する置屋さんを探す必要があります。
ご祝儀などは貰えますが、給料は出ません。
衣食住に関しては、全て置屋さんが面倒を見てくれます。
置屋さんに入ってからは、半年から2年ほどの「仕込み」期間を経た後、1ヶ月間「見習い」として、だらりの帯の半分の長さの「半だらり」の帯を締めて、姐さん芸妓と一緒にお茶屋へ行き、修行をします。
置屋さんの女将、茶屋組合よりの許しが出た時点で、舞妓として「見世出し」が可能になります。
舞妓さんは、朝10時頃に起きて踊りなどの練習をし、少しの自由時間があった後、準備をして宴席に向かいます。
夜中の12時までは例え宴席がなくても仕事時間となっていて、消灯は深夜2時くらいです。
宴席だけでなく、歌舞練場などの舞台で舞を披露したり、上七軒や宮川町ではビアガーデンでおもてなしをすることもあります。
また、イメージを大切にしているため、マクドナルドやスターバックス、薬局やコンビニなど、普通の人が日常的に入っているような所は入れません。
人前で携帯電話を使うは禁止されていて、歩いている時のおしゃべりも禁止されています。
お喋りをする時は、一旦立ち止まってからしなければなりません。
若い頃から宴席で社会人の接待をする舞妓さん。
大人でもしっかりとしたおもてなしを出来る人は少ないにも関わらず、若いうちから多くの人を満足させているのは、厳しい修行や仕来りがあるからこそです。
最近は舞妓さんの人数も減り、ほとんどは地方出身者です。
京都弁を覚えるのも大変なようです。
それでも日々頑張れるのは、お客さんに喜んでもらい、誉められるからだとか。
もし宴席で舞妓さんに出逢ったら、そのおもてなしの背景には、こういった努力があるのだと思いやってあげたいものです。
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田中英哉(たなかひでや)37歳
京都生まれ京都育ち。24歳まで京都で暮らしたが、3年間
名古屋で勤め、京都を離れて初めて京都の魅力に気付く。
Uターン後、京都観光に関する仕事で地域貢献をしようと
「ことぶら」を立上げ。「京都の魅力発信、感動を共有、感
謝される仕事で社会貢献」を理念としてビジネス展開中。
第7回、京都文化ベンチャーコンペティションにて、エフエム京都賞・京都銀行賞を受賞。
ことぶら公式サイト
http://www.lifecrew.jp/kotobura/
【資格】
国内旅行業務取扱管理者(国)
2級ファイナンシャルプランニング技能士(国)
3級知的財産管理技能士(国)
環境社会検定(eco検定)(公)
京都検定2級(民)
旅行地理検定3級(民)
メンタルケアカウンセラー(民)
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