[犬のしつけ]愛犬が他の犬に吠える、喧嘩する…社会性を身につける方法は?いきなりドッグランはNG!
犬に社会性を学ばせるにはどうしたらいいの?「他の犬と仲良く遊べない」といったお悩みを解決。トラウマを作らないように、焦らず少しずつしつけるのがポイントです。
ひと昔前の日本の犬たちの暮らしと言えば、「番犬」のような役割が大きかったものです。
ですが、現在は家族の一員として暮らしている方がほとんどだと思います。
特にここ10年ほどで、犬との暮らしは大きく変化しました。
犬同伴で行ける場所が増え、「イヌ友」「ワン友」と一緒に出かけて遊ぶような機会が多くなってきています。
そんな時に自分の犬が他の犬に対してフレンドリーでは無かったりすると、オーナーさんは「何とかして社会性を身に付けてほしい」「仲良く遊んで欲しい」と考えるでしょう。
今回は、犬の社会性についてのお話をしてみたいと思います。
子犬は、通常生後一か月程度で離乳しますが、できれば生後3か月くらいまでは、親兄弟犬と過ごすことで遊びや触れあいを通じて「犬としてのマナー」を学んで過ごして欲しい期間です。
親兄弟犬と過ごすことにより、精神的に安定した犬に育つとも言われており、この期間に得られる経験は、人間が代わりを務めることはなかなか難しいものです。
ですが、残念ながら現在の日本では、離乳後すぐに親元から引き離されたパピーが多いという現状があり、「犬語」が苦手な犬が多いとも言えます。
犬同士の基本的なルールや関わり合いを自然に学ぶためには、生後すぐの時期にどのように過ごしたかも重要なポイントのひとつです。
では、生後すぐに親元を離れた犬はもう「手遅れ」なのかというと、必ずしもそうではありません。
生後半年くらいまでのパピーは、とても好奇心旺盛で様々なことを吸収する期間ですので、この時期に他の犬と交流することで社会性を身につけていくことができます。
現在は様々な場所でパピーパーティーやパピークラスが開催されていて、そういった場所で他の犬と交流する機会もありますね。
ですが、これで安心しないようにしましょう。
パピーとだけ交流するだけではなく、犬としてのマナーを身に付けている成犬と交流することも大事なことなのです。
また、生後5か月頃までのパピーは色々なことを吸収しますが、“悪い経験”もトラウマとして残りやすいので、他の犬と交流する際には十分に注意しましょう。
散歩中に他の犬を見ても無反応だったり、近寄ってきても挨拶をしようとしなかったり、遊びの誘いに乗らない犬がいます。
オーナーさんとしては、尻尾フリフリで遊んでくれたら嬉しいのかもしれませんが、そこは犬同士の相性や個性というものもあります。
苦手な相手の場合は「スルー」するのが立派な社会性
遊ぶことばかりではなく、本当に必要なのは、苦手な相手の場合は「スルーする」というのが立派な社会性です。
遊んでくれないからとガッカリしたり焦ったりすることなく、お散歩途中に挨拶できる犬がいたら一緒に歩いてみるなど、少しずつ気が合う相手を見つけていってあげましょう。
犬同士で遊べるようになってほしいと思うあまり、いきなりドッグランデビューさせるのは逆効果になることがあります。
相手に悪気が無くても、追いかけられたり囲まれたりすることでトラウマになってしまうことがあるので、「焦らずに少しずつ」というポイントを忘れずに!
みんなで仲良く遊べる子もいれば、ひとりでじっくりと植物観察をするのが好きな子もいます。
それは私たち大人でも色々なタイプの人がいるのと同じように、子犬でも大人でも、楽しいと思える遊び方はそれぞれの個性です。
最近ではSNSで、周りが楽しそうに遊んでいる姿が見えてきます。
ついつい「うちもあんな風に…」となりがちですが、自分の愛犬が本当に楽しんでいるのかな?ということを最優先に考えてあげましょう。
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「イヌと人の笑顔を少しでも増やす!」という目標のために、
Vancouverへ渡航。
現地のドッグトレーナー養成学校で、「おやつや体罰を使わない」
オーナーさんとイヌの絆をつくる というトレーニング方法を学ぶ。
卒業後はドッグウォーカーや、Dog daycare
(犬の預かり施設)に勤務。
帰国後、動物病院での業務を経験。
Dog indexドッグトレーナー 神奈川担当として活動中。
神奈川県内の動物病院にてパピー教室、相談会を担当。
*College of Canine Behavioral Science(Vancouver, Canada)卒業
*動物看護師統一認定機構認定 動物看護師
*愛玩動物飼養管理士
*愛犬飼育管理士
パートナー犬は、2011年生まれのシェルティー。
Kiitos(キートス)♂です。
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